製品紹介

イタリアのAlbedo。

お洒落なスピーカーです。
しかし、このスピーカーお洒落なだけでなく音も素晴らしい。
Albedoのスピーカーは、実はものすごく考え抜かれたテクノロジーによるものなのです。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

まず注目すべきは、「トランスミッションライン」(気柱共鳴管)。
スピーカー内部に共鳴管があり、その出口がスピーカーの足下の裏側にあります。
「トランスミッションライン」という方式は、スピーカーを分類した時に密閉型でないのはもちろん、バスレフ方式でもありません。
バスレフ方式は、多くのスピーカーで使われていますが、ユニットの後面から発生する低音の位相を反転させてバスレフポートから出す・・・というと、ユニットから発せられる音とは微妙にずれが出るような感じですね。
だから、小型のスピーカーの方が低音の量感がなくても、位相のずれを感じにくくフォーカスがピッタリあうのではないかしら。
反対に、例えばバックロードホーンを採用したTANNOY オートグラフなどは、そのずれも含めて雄大な鳴りっぷりで、豊かさを感じるというわけでしょう。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

このトランスミッションラインで、Albedoが強調しているのは、この「ずれ」の部分。
「ユニットから前に向かって発せられる音波とリア放射成分を時間整合性がとれたものとして位相合成するように厳密に設計されたダクト・・・うんぬん」とホームページにあります。
これはつまり、「めっちゃずれないっす!」と言うことだと思うのですが、まさに音がそういう音で、すごくフォーカスがしっかり合っているのです。
「でもさ、フォーカス合ったって低域なくちゃ、つまらんよ。」
そりゃそうです。
音楽はボーカルだけじゃない。クラシックのオーケストラも、ロックもヘビメタも、色々な音のものがあって、色々聞きたい。その中で低域は重要です。
しかも「Albedoってユニット6インチであんまり大きくないし、ツイーターとミッドの2ウェイじゃん。」
では、ちょっと脱線しますが、マリンバの低音を聞いたことがありますか?
先日のLINNのKUNIKOさんイベントでマリンバの演奏を聴きましたが、この低音は下までよく伸びて、量感もたっぷり。コントロールがかなり必要そうです。それくらい低域が出ます。
このマリンバも気柱共鳴管。
Albedoはこれを応用しています。
重ねて脱線しますが、例えば、リスニングルームでも、デッドな部屋を響かせるのは大変ですが、響きの多い部屋の調整はそんなに難しくありません。必要な部分に吸音材を置いたりなんだりして、響きを細やかにコントロールすることが出来ます。
つまり低域過多なくらいの気柱共鳴管も響きをうまくコントロールすることで、音階を細やかに追えるような低域が実現。
大きなユニットを相当制動力のあるアンプで駆動するよりも、なんだかコストもスペースも抑えられそうではありませんか!?笑
このAlbedo、まだまだテクノロジー的に、書くこと満載ですが、続きはまた次回。
知れば知るほど、結構マニアックな作りです。
ちなみに、ここ最近ユニットの口径は大きくないけれど、低音域の再生が優れていて、魅力的なスピーカーが多いです。
LINN AKUBARIKの「アイソバリック方式」然り、まだLegatoではご案内出来ていませんが、ピアノの再生が抜群なBRODMANN(ブロッドマン)の「ホーンレゾネーター」、それからこのAlbedoの「トランスミッションライン」・・・。
それぞれ、メーカー独自の、スマートかつ考え抜かれた技術。
見るからに大きかったりすごそうだったりするのではなく、リビングで素知らぬ顔でびっくりするような再生してくれるなんて、とても洗練された感じ。
ちょっと素敵じゃないでしょうか!?
コメントは利用できません。