LP12あれこれ

LP12の音楽再生力の要である軸受の話に続いては「インナー・プラッタ」について。

     
精密切削加工によって作られたお皿の部分の中心に回転軸が圧入されて出来ているパーツです。
パッと見た感じでは、表面は全て同じ銀色に見えますが、紫外線など経時変化で少し変色したりします。腐食を止めるためにラッカーを吹き付けてある箇所と、削ったままで仕上げられた箇所があります。
ベルトがかかる外周部分、アウタープラッターを受ける面、及び接触する立ち上がり部等は精度と音質のために削りっぱなしになっています。
大切にお使いの方こそ、キレイにしたいという気持ちが昂じてアルコール類を含有したクリーニングシート等でお掃除をされますが、結果的にラッカー皮膜を溶かしてしまったりして、見るも無残になってしまうことがあるのでご法度だそうです。
インナープラッターの素材自体は、「アルミ+亜鉛、+α」の合金で、確かに変色しますがその状態で安定するモノ。
ですから、特に小まめなお掃除の必要はなく、固く絞って水分をあまり含まない柔らかいハンドタオルのようなもので拭きあげる程度で十分です。
・・・要はこの変質も計算の内!?
なので、自然のままにお使いください。
お掃除しすぎてしまったとか、傷が入ってしまっているとか、あまりにも・・・という場合は、「サーカスキット」(※)に、インナープラッターは含まれているので、メンテナンスも承ります!
(※)サーカスキット
1993年春以前に発売されたLP12を、現行のモデルとほぼ同一の性能水準にグレードアップするための主要パーツ一式。軸受、インナープラッタ-ももちろんリフレッシュされます。
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