Legato EYES

先日、聴衆120人というプライヴェートなコンサートに行って参りました。
ヴィオラ・ダ・ガンバのソロのコンサートでした。
私自身は古楽にも、楽器にも、演奏されたマラン・マレやサント・コロンブ、大バッハなどにも明るくなく、120人の中で一番もったいない存在だったに違いありませんが、もう、それは素晴らしいものでした。
演奏された音楽は15,6世紀のもの。
古楽は本当によく知らないのですが、その後の時代のものに比べて純粋さが多い感じがします。
絵画と同じ感じでしょうか。
ダ・ヴィンチとかボッティチェリ、もう少し前のフラ・アンジェリコは13世紀から15世紀。
何でも描けるような自由はなく、信仰の中での表現・・・という時代、音楽はどうだったのでしょう。
昨日のコンサートでは、そんな当時の音楽に耳を傾けながら、ぶ厚く重たい時間と空間をスッと抜けてタイムスリップしたような感じがしました。
演奏者を通して当時に行くような感覚。

少ないながらヒラリー・ハーンやムター、キョンファのヴァイオリン、アンドレシェフスキのピアノ、ヤンソンスとバイエルン放送交響楽団、などなどミーハーに聞いてきましたが、それとはまた少し違う感じの演奏会でした。
小さいホール、少人数ということもあるかもしれませんが、静かに胸を熱くしたひと時でした。

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