現代オーディオ

超人気のOCTAVEプリメインアンプ3機種 比較試聴会
第1弾「Albedo HL2.2、RFT FD-2(L6506 2基搭載モデル)」

OCTAVE製品は、文字通り「超人気」。真空管という枠にとらわれない製品作りで、いくつもの常識「真空管はS/Nがよくない」「トランジスタアンプよりパワーが出ない」・・・などのイメージを涼しい顔で覆してきました。
ラインアップも年々充実してきており、現在プリメインアンプは3ラインナップ。
どんなスピーカーでもOCTAVEのプリメインのどれかで鳴らし切ってしまいそうなくらい、各モデルそれぞれの魅力にあふれています。

「どのスピーカーにはどのOCTAVEがベストマッチ???」
閉店後に、スタッフ数人で比較試聴をしました。

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今回は、新製品のALBEDO HL2.2と当店オリジナルスピーカーのRFT L6506を2基搭載したモデルFD-2で聴いてみました。

まずはスピーカーのご紹介を少し…。
ALBEDO HL2.2
オーディオショーでデビューし、注目度No.1のALBEDO。
開放感のあるサウンドステージと音の密度の濃さが魅力の超リアルサウンド。
「トランスミッションライン」方式が抜群に成功しているのに加え、セラミックコーン、バッフル面のユニット配置、キャビンネットの傾きを含めたスピーカー設計など、全てが高い完成度で組み合わさっています。
最低域が出ていないにも関わらず、それを感じさせない低域と美しい中高域はつながりよく、まるでフルレンジのような鳴り。

RFT FD-2
響きのよい竹の集成材の木枠とバーチ材の箱を組み合わせた後面開放のキャビネットに、東独で60年代から80年代に生産された、超ハイスピードフルレンジユニットRFT L6506を2基搭載しています。
中域の厚みとスピード感、音抜けのよさは、どんなジャンルの音楽でも楽しく聴かせてくれて、サウンドステージのレンジ感はとても20cmのフルレンジユニットが鳴っているとは思えない鳴りっぷり。

=使用機材
プレーヤー : LINN AKURATE DS/K
アンプ : OCTAVE V40SE/V70SE/V80(今回は真空管はすべて6550)

=試聴曲
オーケストラ   ブラームス 交響曲1番 ケルテス指揮 ウィーンフィル
JAZZピアノトリオ   エディ・ヒギンズ  Smoke Gets In Your Eyes:
ピアノ  ショパン ノクターン ポゴレリチ(P)
女性ボーカル  ヘイリー・ローレン  Fever
男性ボーカル  フランク・シナトラ  This was my love
弦  ウクレレ Jake Shimabukuro  Spain

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V80 + ALBEDO HL2.2
「ゴージャス」の一言。とりわけ、クラッシックのオーケストラでは、ピアニッシモからフォルテに変化していくところのダイナミックさは、実際の演奏を目の当たりにしているよう。分解能が高くて、細部まで聴こえるので、のめり込んでしまいます。こんな細身のスピーカーなのにブラームス1番の重厚感がしっかり出る。ポゴレリチのピアノは、ライブ録音。空間の中に深々としたピアノが響く感じがよく出ていて、胸を打つ演奏。
JAZZのピアノトリオでは、スピーカーの1m後方までステージが敷かれて、壁が完全に取り払われた感じ。部屋の空気が変わったかのような感覚です。

V70SE + ALBEDO HL2.2
ボーカルものの声質がものすごくいい!!
シナトラやヘイリー・ローレンの声は、口の大きさも小さく実在感が合って、それぞれの声の質感がきめ細やかによく表現されています。
ウクレレを軽快に鳴らすJake Shimabukuroの演奏も、スピード感、切れ味の良さが出て、リアル感たっぷり。

V40SE + HL2.2
まず一言、びっくり!
実は、V80、V70と上位機種から順に聴いたためV40SEは「そこそこだろう」と思っていたら、見事に想像をひっくり返されました。
オーケストラも、ストリングスをバックにしたシナトラも、JAZZのトリオ+トランペットをバックにしたヘイリー・ローレン、どれも「見せ方上手」なV40SE。比較すれば、音数やレンジ感は上位2モデルが上だとは思いますが、音楽の抑えどころ、見せどころが上手い!!!

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次は、スピーカーを変えてオリジナルスピーカーRFT FD-2で試聴。

V80 + RFT FD-2
ショパンのピアノはRFTでも相変わらずV80が深みがあって魅力的!
他の曲は、V80だとちょっと飽和してしまうため、ここまでのパワーは必要ないかもしれません。

V70SE + RFT FD-2
ショパンのピアノは深みと中高域の美しさがあって素晴らしい!
ボーカルの質感もピアノもV70で鳴らすと少しハイファイに。

V40SE + RFT FD-2
JAZZの中域の厚み、楽器それぞれの響き、質感が凄くいい。このスピーカー本来のスピード感と抜けの良さが一番出ている。シナトラの声は甘やかで、ジェイクのウクレレのスピード感はスリルがあり、どの曲を聴いても、V40SEで大満足!しいて言えば、EL34にしたら、もっと軽快で、輪郭がよりクリアになりそう。
RFTだとお勧めは確実にV40SE!しかしながら驚いたのは、現代スピーカーでも一等と思えるくらいのサウンドステージの広いALBEDOの再生を聴いたあとでも、RFTの奥行きやレンジ感を感じさせる再生は、違和感どころか驚くほどでした。

 

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