Wharfedale

Wharfedaleは1932年、ギルバート・A・ブリっクスによってイギリスのヨークシャー州で設立され、英国ではGoodman社と共にもっとも古いスピーカーメーカーとして有名です。

氏は音響学者としても有名で1948年にスピーカーの設計理論書を書き上げたり、スタンウェイ使いの名ピアニストであっとことも知られている。日本では20cm,30cm口径のフルレンジユニットが良く知られているが古い年代のシステムはほとんど知られていません。

Wharfedale W70 再入荷いたしました!!

2016.02.21

音も見た目も素晴らしい!!Wharfedale W70

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Wharfedale(ワーフェデール)はタンノイやセレッションと並ぶ英国の老舗スピーカーメーカーです。

歴史は古く1932年にギルバード・A・ブリックスによってイギリス ヨークシャー州で設立されました。

「Wharfedale」という名前は、ギルバード・A・ブルックの生家があった地区の名前からとったそうです。

ブリックスは「Loudspeakers: The Why and How of Good Reproduction」という理論書を出版する、音響学者でもありました。

1950年代中頃に往年の名機である「AIRDALE」を発売しユニットや外観の仕様が少しずつ変更なされながら1970年代初めまで生産されていました。

 

今回、再入荷してきましたのはWharfedale W70です。

こちらは、1950年代後期から発売されたのW70シリーズ最初期モデルになります。

このモデルは滅多に市場に登場しない希少稀なタイプです。

搭載ユニットはオール紙振動板タイプで30cmウーハー(W12)、25cmミッド(W10)、コーンツイーター(S3)の3way仕様になります。

ウーハー、ミッドレンジのユニットは布製の逆ロールエッジタイプで比較的対入力に強くまた経年劣化の少ないタイプです。

W70Cより口径の大きいミッドレンジを搭載しているためミッドレンジのカバーする帯域が広く中域に厚みがあるサウンドが魅力です。

 

このW70シリーズは同じモデルでも外装がシンプルなレクタンギャラータイプと、グレードの高い家具調モデルが発売されていました。

このシリーズからキャビネットの鳴き止めに砂をサンドイッチしたサンドバッフルと呼ばれるものが用いられています。

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最初期型モデルは、猫脚とエンクロージャーの淵の模様が特徴です、歴史を感じさせるデザインで現代ではこのようなデザインのものにはお目にかかれません。

ヴィンテージ感がとても出ていて、肉厚のあるウォールナット材や格子柄のサランネットが格調高いデザインを表しています。

もう60年も前の製品ですが、こんなに美しい状態の素晴らしいものは本当に珍しいと聞いています。

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ターミナル部、シリアルナンバーもしっかり記載されていて、とても綺麗な状態です。

 

◆只今店頭ではLINN MAJIK DSMとのシンプルな組み合わせで鳴らしています◆

Keith JarrettのBlame it On My Youthではピアノが凄く滑らかでベースのリズムが重なり、終盤にかけてのセッションが臨場感があふれ出します。

Chris BottiのLive in LondonのAve Mariaは、サックスのが伸びやかに朗々となり、Beethoven Piano Concertoなども小型のスピーカーながらスケール感がしっかりと出ます。

Diana Krallなどのボーカルも艶やかでしっとりと聴かせてくれます。

 

是非、美しいスピーカーをご試聴ください。

 

Wharfedale W70 販売価格:600,000円(税別)

 


TANNOY GRF 3セットご試聴頂けます

2015.12.20

TANNOY GRFが揃い踏みです!!!

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壮観な眺め。

手前は、進工舎のキャビネットにモニターゴールド15インチを入れたもの。
期待を大きく上回る悠々とした鳴りっぷりに、スタッフ皆思わず「いいねえ!!!」と声をあげました。

奥から2番目は、TANNOYオリジナルのキャビネット。これにもモニターゴールド15インチが搭載されています。
香り高い音。やはりオリジナルにはオリジナルのワケがあります。

奥の組み格子が美しいキャビネットはヒノオーディオのもの。
ユニットは、当タイムズでもご案内した通り、モニターシルバーの12インチが搭載されています。
レンジが狭いもなんのその、趣き、懐の深さ、わびさび・・・などの言葉が頭に浮かびます。
非常に魅力的。

さすがにこんな機会は滅多にありません。
モニターシルバーはもう売約済みではありますが、是非このご比較1度ご体験ください。

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お問い合わせは…
Tel/ 0120-628-166
Mail/ info@soundcreate.co.jp

SOUND CREATE
東京都中央区銀座5-10-6 第一銀座ビル7F
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HP/  http://www.soundcreate.co.jp/


タンノイ オートグラフ モニターレッド

2015.12.19

タンノイ Autograph/モニターレッド
販売価格¥3,200,000(税別)
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今回はTANNOY Autographにスポットを当ててみたいと思います。

TANNOY Autographが発表されたのは1953年。
オートグラフの第一号機として15インチのモニターシルバー(同軸ユニット)を搭載していました。
当時既に人気になりつつあったヴァイタヴォックスのCN191やエレクトロボイスのザ・パトリシアに対抗するため、
タンノイの創立者ガイ・R・ファウンテンとチィーフエンジニアのロナルド・H・ラッカムが、NYのショーで「家庭用の最高峰」としてデビューさせました。

Autographの構造
オートグラフは、フロントのショートホーンと、複雑な折り曲げ構造によるバックロードホーンのコーナー型のシステムです。
その存在感のある美しいエンクロージャーと手の込んだ構造が魅力ではありますが、ご承知の通り、搭載されている「デュアル・コンセントリック」と呼ばれる2ウェイ同軸型の高性能のスピーカーユニットが最大の魅力であると思います。
デュアル・コンセントリックは前記のように2ウェイ同軸型設計になるので、低音用にフロントロードホーンを用いることは出来ませんでした。
したがってウーファーの背圧にロードをかけるバックロードホーンを用い、エンクロージャーフロントには中音用のシンプルなショートホーンを組み合わせたのです。
ユニット配置はエンクロージャー上部の奥に取り付ける構造になっていて、フロントショートホーンが大きく開口しています。
ユニットの背面にはウーファーにロードをかける折り曲げ型のホーンが構成され、音道はユニット後部から一気に底部まで向かい、途中でフロントパネル方向に曲げられ最前部で左右に分かれ、そこから再度後方に向かって折れ曲がり、エンクロージャー奥で更に急角度に曲がり、コーナーに沿って拡がりながら開口部に達する・・・かなり複雑で長い距離の音道になっています。
また、この複雑な造りは、エンクロージャーの鳴きを抑えるのではなく適度に箱鳴りして、楽器的な響きを出せる設計になっています。

Autographの歴史
オートグラフは1953年に発表されてから改良され現在の私達が知るデザインになったのは1955年のことです。
同じ15インチのデュアル・コンセントリック搭載のコーナー型で一回り小さいGRFが発表されたのを機にオートグラフのデザインも一新されました。
そして1957年にはモニターシルバーからモニターレッドに入れ替わり、1967年頃までモニターレッドの時代が続き、その後、モニターゴールド、HDP385 と変わっていきます。
1974年にモニターゴールドの生産が終了すると同時に1953年から21年間フラッグシップ機として君臨し続けたオートグラフも生産を終了することになりました。
そしてその2年後の76年に日本での輸入代理店がシュリロ貿易からティアックに変わります。
日本では五味 康祐氏の影響もあり壮大な人気を誇っていたことから、ティアックはオートグラフの生産再開をタンノイに要請しましたが、木工技術者の確保などの問題で応じてもらえませんでした。
諦めきれず日本でのライセンス生産を計画し、本国からは「オリジナルの品質と全く同じエンクロージャーの生産が日本で可能なら販売を認める」との回答を得て、1976年にオートグラフは日本で復活を果たすことになったのです。

SOUNDCREATEオリジナルのAutograph<キャビネット>
そんな歴史のあるオートグラフですが、今回ご案内しているものはSOUND CREATEとアトリエJe-Tee(※)さんとのコラボレーションで作ったオリジナルエンクロージャーのもの。
作成にあたり色々と試行錯誤を重ねた結果、エンクロージャーの材質はモニターゴールド時代の英国オリジナルGRFに使われていたバーチ材合板を使用することにしました。
バーチ材は堅い木材として知られ、且つ響きも良く数多くのスピーカーメーカーがフラッグシップモデルに採用するなどしています。
今回は複雑なホーンのつくりの再現と楽器的な響きを消すことがないように、バーチ材の中でも高級なフィンランドバーチをふんだんに使用し、サイズ、デザインはもとより前記で述べました複雑な内部構造も忠実に再現したAutographのエンクロージャーを完成させました。
※TANNOY英国オリジナルモデルのAutograph、GRFなどを数多く取り扱われているヴィンテージ専門店

<ユニットについて>
そしてデュアル・コンセントリックのユニットは、モニターレッドを搭載しました。
モニターレッドはTANNOY Monitor Red LUS/HF/15-Lという正式名称で1957年にMonitor Silverをステレオ時代に合わせて誕生したアルニコ製のユニットです。
モニターシルバーの中音の密度にステレオ再生に合わせるべく上下の帯域を広げています。
1957年から67年までの10年間と長く作られていて、一般的には、センターキャップが飴色タイプ(最初期)とブラックタイプの2種類です。
しかし、ブラックのユニットにも更に2種類あり、最終型のものはマグネットカバーがプラスチックになっており色が何とも派手なピンクになっていました。
通称「アメイロ」タイプは本当に希少なもので、中域が濃くモニターシルバーにほぼ近い音の傾向になります。
モノラルとステレオ時代のイイとこ取りをした感じです!!
ブラックのセンターキャップは、飴色に比べるとワイドレンジになり、 ステレオ時代到来を感じさせます。
フルオーケストラのホール感も大変良く 、いよいよ日本上陸が近づいて来ます!

因みに五味 康祐氏のオートグラフは1964年に納品されていますので63年製のオートグラフでモニターレッド(ブラックタイプ)になります。

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<試聴記:OCTAVE V40SE(6550/EL34)>
前置きはそろそろ、試聴記に移ります。
今回もOCTAVEの真空管アンプで聴き比べをしてみました。
プリメインアンプV40SEでEL34と6550、2パターンで試してみました。
以前のTIMESの記事(Windor編)で記載しているように、英国オリジナルエンクロージャーのオートグラフ(ユニットはモニターゴールド)、特にユートピア箱(モニターゴールド)はV40SEのEL34がベストでした。
しかし今回のオートグラフのエンクロージャーは新しく製作したもので、ユニットはモニターレッドですので前回のオートグラフとは違った結果に。

今から聞こうとしていたところ、最近ヴィンテージスピーカーに興味をお持ちのお客様がご来店されたので、一緒に比較試聴をして頂きました。
お客様は女性ボーカルを聴くことが多く、マデリン・ペルー、ダイアナ・クラールなどで比較。
先ずはV40SEで6550から聴いてみました。
ボーカルと中域にも厚みがあり量感もばっちり出ます、お客様は「これ、いいね」という声を頂きましたが、
V40SE(EL34)で英国オリジナル オートグラフを聴いたときの説得力や空間再現力が今一つです。
次にV40SEをEL34に替えてみました。
すると6550で聴いたより声がリアルになりました。
オートグラフならではの響きが出てきて、空気感も増します。
聴いていて気持ちがいいのです。
お客様も「これは・・・、こんなに違うの?」
響きが良く抜けもいい、6550は少し重たく聴こえるね・・・
EL34のほうが、お客様も私も文句ない組み合わせということで意見が合致しました。

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<試聴記:OCTAVE V70SE(6550)>
お客様がお帰りになられた後、Jazz,クラッシックなど次々と聴いてみました。
聴いていてだんだん若干の「?」がわいてきます。
物凄く良いのだけど、やはり耳に残っている英国オリジナルと比べてしまいます。
今一つ物足りない気がしてきました。
そこで、なにとはなしに隣にあったOCTAVE V70SE(6550)に繋いでみることに。
するとびっくり、クラッシック音楽では中域に厚みが出ながら、高域・低域が物凄く伸びます。
レンジが広がりチャイコフスキー:交響曲第6番などのオーケストラは朗々と鳴り始めました。
JAZZはスイング感も出てリズミカル。
クリス・ボッティのトランペットは気持ちよく、伸び伸びとしてその上、しっとりと聴けます。
そして何とも言えない響きがあり、尚且つ量感がしっかりと出たのです。
「この」オートグラフには、V40SEよりもV70SEが間違いなくマッチしていると思いました。

エンクロージャーはフィンランドバーチ材を吟味してオリジナルを再現していますが、
考えてみれば乾燥の状態がオリジナル オートグラフとはまるで違います。
これは5年、10年後が楽しみです。

ユニットもモニターレッドになるので前回の英国オリジナル オートグラフやユートピア箱とは全く別のスピーカーシステムです。
モニターレッドは、モニターゴールドに比べてデリケートなユニットだと感じました。
モニターゴールドは、モニターレッドに比べて低域の量感もたっぷりダイナミックレンジかなり広くなっています。
モニターレッドは、ゴールドには無い絶妙な低域のキレがあります。中高域の表現も随分違います。
そのため、アンプ選びもデリケート!!
OCTAVEの中でも、ヴィンテージのJBL(C38バロ、C40ハークネス等)と相性の良いV70SEが良いのです。
不思議なものですが、こうして聴いてみて、考えてみれば納得のいく話でもあります。
アンプの特徴とモニターレッドの繊細さが正にマッチしたのだと思いました。

TANNOYのオートグラフ、GRFはユニット入れ変えて、オクターブは真空管の差し替えで音楽を楽しめます。
このオートグラフは何時でもご試聴可能です。
是非、ご一聴くださいませ。

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TANNOY GRF Monitor Silver 12インチ

2015.11.21

新入荷いたしました!!
でも、残念ながら既に売約済みに・・・
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TANNOY GRF モニターシルバー12インチが入荷して参りました。
しかし残念なことに、入荷して調整を行ったあと、たまたま店頭にお越しになられたお客様が一聴一見でお気に召しになって頂き、
既に売約済みという、素晴らしい結果に・・・

でも、滅多にお目にかかることができないモニターシルバー、しかも12インチ。
こんな希少なものが入荷したからには今回のTIMESを通してご案内しないわけにはいかず、お客様にもご了承を頂き当TIMESにアップさせて頂くことに。・・・と暫く!?店頭に置いてある間、鳴らしていていいよ・・とご了承頂きました!!

このTANNOY GRFはモニターシルバーの12インチが搭載されているという、本当に希少稀なシステムです。

モニターシルバーは、1953年にオートグラフに取り付けられてニューヨークのオーディオショーに初めて登場した非常に珍しいユニットであります。
しかしこの話に出てくるモニターシルバーは15インチ。

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フレームが銀色のハンマートン塗装を施した、見た目にも綺麗なユニット。
1953年~1957年ごろまで製造されたらしく、正式名は「LSU/HF15」です。
台数的にはそれほど沢山作られていないのが現状でこのユニット単体でも非常に高価です。
当然ながらモノラル時代のものなので、ペアリングできていることも非常に重要になります。
中でも12インチは極めて稀で日本にも数ペアしか存在しないのではないかと言われています。
日本にTANNOYが正式に輸入されたのは1958年にシュリロ・トレーディングが日本輸入代理店になってからのこと。
その際には、既にモニターレッドに変わっていたので、当時モニターシルバーが日本に入ることはありませんでした。
製造された年代が古いこともありますが、こうした経緯もあり、本当に希少なものなのです。

モニターシルバー12インチは、チャットワースと呼ばれる家庭用システムに搭載されていました。
デュアルコンセントリックの中でモニターブラックの直ぐ後に出ているユニットです。
今回入荷したモニターシルバーの12インチはセンターキャップがなく、保護用の黒い布でユニット正面が覆われています。
当時のものですから経年変化で布が破れてボロボロになってしまっているのがほとんどですが、これは布もそのままでオリジナル状態を保ったままのユニットです。
信じられないくらいの美品。

同じモニターシルバーの12インチでも後期(1957年に近づくにつれ)のものはセンターキャップがついているので、このユニットは恐らく1953年頃に作られたものと思われます。
また初期モデルはコーン紙も薄くなっています。

そして重要要素の「ペアリング」ですが、2つのユニットは、ほぼ同年代のもの。

これらのことからしても、今回入荷したモニターシルバー12インチが、いかに希少で
素晴らしいものであるか、お分かり頂けることと思います。

一方、エンクロージャーはヒノオーディオのGRF特注箱です。
ユートピア製よりも良い作りになっていて、1980年半ばに3ペア製作さられたうちの1ペアで年月が経っているので箱の乾燥もすすんでおります。
エンクロージャーのデザインは先日ご紹介させて頂いたアメリカンタンノイWindsor GRFをモチーフにしており、グリルが格子組になって家具調で高級感を出しています。

早速、鳴らしてみました。
何時も店頭で聴いているプレイリストで数曲聴いてみます。
良い、反応も良く凛々と鳴ります。
しかし、数曲聴いているとビージー・アデール トリオのAll the Wayが歪っぽく聴こえてきて・・・。
更にブラームスの交響曲や猪俣猛のThe Dialogueでも歪、低域のレスポンスがそれほどいいとは・・・

話に聴いていた「レスポンスが良く滑らかでキメ細かくエレガントな音色」には程遠いような・・・これは困ったことに。
こんなはずはないでしょう、ユニットに何かあるとは思いたくありません。
黒い布が悪さしているのでは、配線が何かにあたっている?
グリルを外してみると、一見、ユニットには問題なさそうで、少し安心。
黒い布にもしっかり覆われているし(黒い布を取った方が音が良いなどと聞いたことがありますが、それではオリジナル状態ではなくなりますので、出来る限り現状をキープ)、ユニットを止めているビスなどの緩みもありません。
サブのバッフルと元のバッフルも、かっちりネジで固定されています。

うーん、見ていても仕方がないのでグリルを外した状態で鳴らしてみることに。
やはり歪もでて反応がいまいち、曲を聴きながらサブバッフル板を抑えてみると・・・
おっ、歪がやわらいだ!

このエンクロージャーは元々15インチ用に作られたもので、バッフル板は15インチのユニットを正面から入れるように作られています。
今回、モニターシルバーの12インチを搭載するうえでサブバッフル板を作成しバッフル板とサブバッフル板をビスで固定していました。
しかし、そこに落とし穴が・・・

見た目が良いようにとサブバッフルをバッフルと同じ大きさに作っており、ビス4か所で固定していますが両バッフルが完全に固定(接地)していないのでユニットが動く度にバッフル同士が喧嘩して共振していることが判明、これが歪の大きな原因だっ
たのです。
このサブバッフルの設計は失敗でした。

そもそもこの手のバッフルは強固でないほうがよく、今までの経験上でも板自体の厚みがないほうが良いのでした。
考えてもみれば、バッフルを2枚(ダブル)にしているので倍の厚みになっていて、両バッフルを同じ大きさにしていたら面積も大きくなるので、モニターシルバーのレスポンスの良さも消されてしまうのは当然でした。

思い切ってサブバッフルもカットしてみよう、ということになり、昔取った杵柄、ではありませんが鋸を持ち出して四隅を大胆にカットしました。
とりあえず、片チャンネルのみカットした状態でサブバッフルを取り付けて、再度、試聴してみました。

・・・これは。
全然違う、バッフル板をカットした片チャンのスピーカーは歪がなく反応が早い、響きも良く豊かな音になり、左右全くの別物。
これなら聞いた話のとおりです。いや、もっと期待できるかも。
「レスポンスが良く滑らかでキメ細かくエレガントな音色」に近づいてきました。

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*写真左が最初のバッフル板、サブがメインバッフルに覆いかぶさってます。
*写真右がカットしたサブバッフル。

もう一回り小さくしたほうが両バッフルの接地度がより高くなり、共振も低減できそうなので、縦方向と横方向も更に2cmほどカットしました。
再度、聴いてみると、左右のスピーカーの静けさや浸透力の差が歴然でした。

よし、これなら大丈夫!とは、全員一致の意見で、両スピーカーとも同じようにサブバッフルを綺麗にカットしました。
(カットした部分は綺麗に塗装もしました!!)。
低域の量感も出てきて良い感じになってきたので、エンクロージャー内部の吸音も見直すことに。

そうして初めて分かったのは、豪奢な造りのグリルとエンクロージャーの間でも共振を起こしていることでした。
ダブルバッフルに12インチを取り付けることで、15インチよりもユニットが前面につくため、グリル面とユニットが近接することになります。
その影響もあったため、グリルとバッフルの間(隙間)を吸音し、中域の厚みも増し、きめ細やかなエレガントな音色になりました。

最初に聴いたビージー・アデール・トリオのAll the Wayも歪が消え去りピアノの芯も出てピアノのタッチが非常にリズミカルになりました。更にBrahmsやThe Dialogueもキレが出て、低域の反応が良く空間感が、出て抜けも一段と良くなりました。
この反応のよさや切れ味は、おそらく「シルバーの12インチ」ならではでしょう!

今回は2つ大きな収穫があり、改めて勉強させられました。

一つはモニターシルバー。
モニターシルバーを初めて聴いたのですが、モニターレッド、モニターゴールドとの音色の違いは中域にあるのだと感じました。
前述したように、シルバーはコーン紙が薄く作られているので、低域のレスポンスが良いのは十分に分かりますが、弦やピアノ、Jazz、ボーカルなどを聴いているとワイドレンジではなく中域の厚みの余裕が抜群であります。

モニターレッドはステレオ時代に対応するように上下の音を伸ばしレンジを広げた感がありますがシルバーと比べてしまうと中域が少し薄く感じました。(それくらいシルバーは厚いのです)

そして、もう一つはエンクロージャーのちょっとしたことでかなり音に影響を及ぼすこと。
今回は、僅かではありますが思い切った加工で、これほどに歪や浸透力、音の抜けが変わるということを実感しました。

最後に・・・、このモニターシルバー12インチを聴けるということ、60年もの前のユニットでも意気揚々と音楽を楽しませてくれることの素晴らしさに感謝の念を覚えました。

最初にも書かせて頂きましたが、お客様がこのモニターシルバーを鳴らすためのアンプを探していることもあり、アンプ探しのお手伝いもさせて頂きながら、今年いっぱいくらいまでは、このTANNOY GRF モニターシルバー12インチを店頭に展示しておくことが出来ます。
売約済みになっておりますが、ご試聴いただけます!!

アンプ探し中につき、TANNOY GRFモニターシルバー12インチをOCTAVEやヴィンテージアンプ、更にLINN DS単体(アンプ内蔵)のエントリーモデルSNEAKY DSMなどで鳴らしてみたいと思います。
また、このTIMESでご案内させて頂きます!!

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