Legato EYES

久々にいい映画を観ました。

「恋はデジャ・ブ」
ビル・マーレイ主演、1993年に製作されたもの。
このパッケージと、タイトル、出演者、全て揃って、
自分から手に取ることは今までもなかったけれど、
おそらくこの先もなかったでしょう。
大画面でホームシアターを組んでいらっしゃるお客様が
好きな映画の5本(か10本)の指に入ると言われたのを聞いて、
興味がわきました。
(この映画の話の前に「ダウントン・アビー」(日曜夜にNHKで放映中の英ドラマ)で話が一盛り上がりしているというのがミソですね。)
あらすじを言ってしまうと、
皮肉屋でエゴイストな、お天気レポーター・フィル扮するビル・マーレイが、
取材先のペンシルバニアの小さな街で遭難してしまい、
2月2日を永遠に繰り返すというもの。
警察に入れられても、自殺しても、何しても
朝起きると2月2日。
誰かとその事実を共有出来れば良いのですが、それも適わず、
自分だけが、繰り返される2月2日の中で生きて行くという映画。
これがコミカルにカジュアルに描かれ、主人公が感じる感情もごく自然に描かれます。
毎日、ずっと同じ日だけを過ごす。
しかも冬の2月2日。春も少し先。
主人公のフィルは、その環境を楽しむことにして、街中で起こることを覚えておいて、
計画的に女性を口説いたり(笑)、とにかく色々やってみるのですが、
計画的に事を運んだとして、段々うまくゆかなくなったり、本質を見る相手にはどんなに計画しても通用しない。
毎日繰り返すうち、むなしさを感じ、この2月2日を終わらせるには・・・と自殺もしてみるのですが、駄目。やはり同じ朝に戻ってしまう。
思いっきり楽しんでやれ→
むなしい→死にたい→
そして、次に初めてくる感情が、
→人生を「生きたい」
それは自分を高めることであったり(同じ日を何度も繰り返すから、何でもプロ級になれる)、人助けをすることであったり(どこで何か起きるか知っているから)、誰かを本当に愛することであったりする・・・
そうすると魔法は解けて・・・
あらすじを知っていても楽しめる映画で、
声をたてて笑ってしまうところもあれば、
なんだか人生考えてしまうところもあります。
見終わった後の爽快感は、最近見た中で一番かも。
地味な映画かもしれませんが、心に残る1本。
とってもオススメです。
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