WORKS

オリンピックのパレードで銀座に50万人の人が集まったという月曜日、

Legatoは定休日にて朝から木更津にご納品へ。
ご納品の品は、サウンドクリエイトのオリジナルスピーカー、RFT社(東独)の楕円形フルレンジL6506というヴィンテージユニット1基を搭載したモデルです。
キャビネットは、お店の完全オリジナル。

RFT L6506
このユニット、軽くて超ウルトラハイスピードなのが大きな魅力。
しかもフィックスエッジなので、反応もよい!
オールジャンル楽しめる素晴らしい音楽性を持っていて、
現代のスピーカーの様なレンジの広さは無いはずなのに、レンジ感があるように聴こえます。
当時東独に残ったテレフンケン、ジーメンス、ロレンツなどの技術者たちが集まってRFTで製品を作っていたというから、その時代、社会の産物なのではあるのですが、ここでこうして聴いてこんなに素晴らしいなんて、奇跡の様な気がします。
・・・
話は戻って、お客様のご自宅は中村好文氏設計で、システムを設置した部屋は、
仕切ることもできるものの、ダイニングと続きになったお部屋で、開放感のある素敵な作り。
お部屋に作り付けになったTVボードは、手前にテーパーがかかっていて写真ではわかりにくいのですが、厚み3cmはあるしっかりしたボード。
この上にTVを挟んでRFTを設置。鳴らすのはLuxmanのプリメインアンプです。
なんだか見た目にもピッタリです。
第一音から開放的な鳴りっぷり。
後面解放のスピーカーで、後ろは数cmあけて壁なので、低域の量感もばっちりです。
お部屋のルームチューニングを整え、右側に比べてこもりがちな左側は、スピーカーの後ろにお店のオリジナルインシュレーターMu-Fleを。TVの後ろにも。ボーカル前に出るようになりましたね。
左角を吸音し、左右の壁間の反射はグリーンで解消。
左の音のこもりがなくなりました。
お客様は、高域に少し煌びやかさがあるのがお好み。これは右サイドの窓が重要なポイントになりました。
窓には2層になったシェードが下ります。1層のみだ、音がたつ感じで煌びやかさが増します。
ただし、「もう少しフワッとした空気感もほしい。」
では・・・と、上から20cmほどだけシェードをもう1枚下ろすと、きらびやかさを残したまま低域の量感が増え、柔らかさと空気感が出ます。このシェードの上げ下ろしが、今後お部屋のポイントになってきそうです。
あとポイントはもう1つ。
しっかりした板ではありますが、TVボードは壁に対して板が突き出ているのみ。
この板を手前で1点支えてあげると、板の響きが変わります。
そこで、用意していった丸棒を床とTVボードの間に、つっかえ棒のように入れると・・・
カチッとした音になり、クラシックの大編成ではオーケストラのセパレーションがよくなります。
ただし響きがかちっとするので、オペラや声楽を中心に聴かれる時は、ない方がお好み。
これは入れたり外したりでお試しいただくことに。
この後はご要望のOPPOとSEKRIT DS-Iをデモンストレーション。
DS-IもLUXMANもアンプとしてはどちらも軽々駆動していますが、DS-Iだと低域に伸びが有り、お客様からは「このほうが高さが出て、オーケストラも細やか。弦の音が全然違う!との声が。(これはDVDプレーヤーの音源をそれぞれアンプに繋いでのデモ)
DSでの音楽再生では、ライブで何度も聞かれたというルネ・パーぺやマルチェロ・アルバレスの声が、実際の声に近い!とのこと。聞いていてナルホドというコメント、沢山いただいたのでした。
・・・・
今回のご導入は、声楽をされている息子さんの発音や発声の勉強に・・・ということが発端でした。
なので、さすがお父様も息子さんも、お二人ともクラシックを大変聴き込んでいらっしゃいます。
スピーカーは数回に分けて、数種類聴かれ、息子さんの不動の意見でこのRFTに。
しかし、お父様の中ではちょっとばかり気になるところがあったよう。
設置、セッティング後、クライバーのベートーヴェン7番を聴かれたあとのお父様から出た一言
「このスピーカーにしてよかったねー!」
それを聞いて、深い喜びが込み上げてきたのは言うまでもありません。
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