LINN

引っ張る引っ張るスコットランド便り。
とうとう4月に突入しそうです。

本日は切削加工シーンを。
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製品になる前のアルミのインゴット。これを下の写真の機械で切削していきます。日本の機械ですね!
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上の写真は古くからあるもの。手前にLP12のインナープラッターが並んでいるのが見えます。

下の機械は新しいモノ。
中で何が行われているのか見えないのが残念ですが、窓が液体で曇っているのは、潤滑油や切削油を循環させ材料を冷却しながら行っているためです。
NC旋盤で、精密三次元的加工が可能です。
こちらも日本の機械だとか。
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元々LINNの創始者アイバーのお父さんが精密切削加工工場をやっていたところから話は始まっていて、それも欧州でトップクラスの技術だそう。
ロールスロイス社のジェットエンジンのタービンのローター、ジャイロスコープの台座なども切削していた工場で、最初のLP12のプラッターなどもそこで作られました。
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これは上の機械で切削したあとの削りカス。
こういうものは、品質が問われないもの(例えばリモコンとか)に二次利用されます。
それから機械油は循環してフィルタリングされ、工場の外部には出ないようになっています。
環境を配慮しているんですね。
(因みに、昨今のLINN製品に紙のマニュアルがつかないのも、
アンプの前方にメインスイッチが配されてスイッチが切りやすいようになっているのも、
EXAKT製品がスタンバイ状態の時に消費電力が限りなくゼロに近いのも、
全て環境を配慮したエコの精神からくるもの。)
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スピーカーの脚部の切削加工の途中。
切削作業は、続けて行うと熱を持ってサイズが変わってしまうので、休ませ休ませ作業を進行します。

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上段に見えるのは、LP12のサブシャーシKOREのアームボード部分。

切削したてはツルツル状態ですが、この後洗浄し(※)サブシャーシのベースプレート部と、導電性のグルーで接着され焼結後、粉体塗装工程に進みます。
※ 切削の際の油を落としたり、エッジのバリを取ったり。塗装が載りやすいようにクリーニングします。

どこのシーンを切っても、製品造りに対しての精神が金太郎飴のように同じ。
統一感があります。
世の中的に当たり前のことなのか、すごいことなのか・・。

私には凄いことのように思えますが、少なくともLINNにとっては当たり前のことのようです。

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