使いこなし

Davone Mojoのご納品を予定していたところ、急きょスタンドが必要ということになりました。
さて、どうしよう。
先日作成したスタンドで脚部の異なる2種類のうち、音が良かったほうは既に納品済み
もう1種類は、サイズや高さも良いのですが、中域がちょっと詰まります。
さて、どうしたものか。
しかし、時間もないし、これに手を加えるしかない!

色々な曲を聴いてみると、どうやら脚部に木の板を取り付けるための鉄板金具がワンワン響いている様子。これとスピーカーの中域の響きが相殺されて、中域がつまる、かぶってしまっているのですね。
脚部から板を外し、中央の鉄板ににフェルト、コルクの順で鳴きを抑えます。
この量もさじ加減が必要。
おさえすぎては響きがなくなり、大人しくなりすぎるし、かといって少なすぎては意味が無い。

でもこんな量で十分なのです。
木の板を重ね、ネジ留めします。
これも4本で留めるか、8本で留めるか試し、結果的には8本でしっかりネジ留め。
(音の抜け加減を調整するのに、オリジナルスピーカーで時々使うワザ。)
この時点で、スタンドの音は全く問題なし!MOJOの中域の厚みはしっかり出て、音は広がるは、音圧は上がるは、大変身です。
しかし、まだ完成ではありません。
・・・スピーカーをスタンドに設置したまま、一晩おきます。(パンを作るみたいですね)
次の日・・・なんと!昨日より低域が少なくなっています。
コルクとフェルトが上から押されて昨日とは状況が変わっているせい。
でも、これは想定内♪
もう少し音抜けを良くし、響きをよくするために、木の板と鉄板の間に、ベークライトのワッシャーをかまします。

これで、鉄板と木の板との間にほんの少しの隙間が出来、音抜けが良くなります。
このベークライトを使う時も幾つかの注意点が。

1、使い過ぎは音が大人しくなる
→ネジ8個のうち、外側4個のみに使用します。
2、切れ込みを入れる
→元は写真の右2つのようにサークルですが、左のように1か所切れ込みを入れることで、振動がたまらずにうまく逃げるのです。
こうしたことは、オリジナルスピーカーを作成する経過で学んだこと。
でも、スタンドも何でも大体同じ。
カッチリするところと緩めるところの塩梅、
響きを吸収するところと、響かせるところの塩梅、
多すぎても、少なすぎてもダメなのですね。
「オーディオは足し算か引き算しかないから」と、オーディオ歴40年の先達に教わった事、そのまんまです。

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