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LINN CLASSIKをご覧になったことはありますでしょうか?

素っ気無く、愛想もない四角い箱で、主張も少ない。
以前は、CLASSIK以外にもCD、アンプ、チューナーなど、ほとんどのコンポーネントが同じサイズ・・・「LPジャケットサイズ」に統一されていました。

シンボルでもある「LP12」からスタートしたLINNは、12inchサイズにアンプやCDのコンポーネントを揃え、”韻を踏む”遊び心と”ストーリー性”を私たちに提供してくれていました。

小さなスペースに次々と高性能なオーディオサーキットをレイアウトすることは、技術的なハードルが高く、この時期に様々なノウハウやアイデアを蓄積していったのではないかと想像させます。

もうひとつ・・12inchには理由があったそうです。
初めてLINNを見た人でも親近感を覚える「どこかで見た形」であることで、見えない壁を取り払う「視覚的効果」。
自宅に持ち帰った時も、愛用している家具に”ピタリと収まる”予想外の喜びも演出しているそうです。

デザインによって性能が制限されたり、見掛け倒しの製品が溢れる中、「使い手にデザインをさせる」モジュール的なカタチを定着させた面白い製品群でした。

同じ英国のQUADもミニマムなプロダクトデザインではLINNとの共通性を感じます。国民性でしょうか?
ただ、ここ30年続けてチャレンジし続けている「ESL」スピーカーだけは他のどのメーカーとも違う光を放っています。

「目的」や「手段」は影を潜め、「必然性」がクローズアップされるこのESLは、QUADにとってのシンボルかもしれませんね。

当店初お目見えの「ESL2905」は、12/16・17の両日ご試聴いただけます。

(金野)

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