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トラピスト?マッスル?
皆様、何のことか良くお解かりいただけないかと思います。
先日、和田 博巳先生とお食事をする機会がありまして、そこで食したものが、「トラピスト」と「マッスル」でした。

お好きな方は、もう、ピン!ときているかとは思いますが。
そうです、ベルギー料理なのです。

正確に言いますとトラピストはベルギー料理ではなく「ベルギービール」。
トラピストと言いますと修道院を思い浮かばれる方がいらっしゃると思いますが、そもそも中世以来の修道院では自給自足の生活を行い、農業、印刷、医療、大工仕事などなど、すべてを修道会の一員が手分けして行っていたそうです。

トラピストビールはトラピスト会修道院で作られる上面発酵ビールのことで、世界に171箇所あるトラピスト会修道院のうち7箇所のみで生産されているビールのことを言います。
7箇所あるトラピスト会修道院(醸造所)のうち6箇所がベルギーにあります。

トラピストビールの呼称は1962年にベルギー貿易通商裁判所が承認した法的に保護されたもので、1997年には名称の乱用を防ぐため国際トラピスト会修道士協会を設立し、トラピストビールと名乗る為には、いくつかの厳しい基準をクリアーした商品のみがロゴを印刷されたラベルの使用の許可を取り決めしているそうです。

そのロゴを称しているのが、下記のトラピストビールです。

シメイ(スクールモン修道院)
オルヴァル(オルヴァル修道院)
ロシュフォール(サン・レミ修道院)
ウェストマーレ(ウェストマーレ修道院)
ウェストフレテレン(ウェストマーレ修道院)
アヘル(ベネジクトゥス修道院)

トラピストビールは上面発酵のエールで、瓶詰め後に発酵熟成が行われます。
そのため、瓶のサイズや年数、日数などでも同じ銘柄のビールでも味が異なります。
濃い色でアルコール度が高い傾向にあります。
専用のビールグラスがあり聖杯型のデザインであります。

そして、マッスル(moule)。
ベルギー料理としては定番なこのマッスル。日本で言うムール貝のことです。
多く食されるのが「ムール貝のワイン蒸し」。
シンプルな料理ではありますが、ムール貝と一緒に、セロリ、玉葱、ニンニクなどを一緒に蒸し、この季節、ホクホクでプリプリで病みつきになる一品です。
トラピストビールの濃く深い味わいにぴったりで、ビールもムール貝も両方共ついつい進んでしまいました。

濃いルビー色の濃厚なボディーとハーヴが聴いたフルーティーな味と香りのバランスの「シメイブルー」は何とも味わい深いビールでした。
トラピストとマッスルで幸せな気分の夜でした。

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(三浦)

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