Legato EYES
Legatoのウィンドウにある小さいTVで映画を流しています。
そもそもは、KIKO DSMと接続してHDMIの音質が「ほーら、凄い!」というために置いたものでしたが、いつもいつでもHDMIの音を流しているわけではないので、そうすると流れる映像が重要。
銀座・並木通りの雰囲気に匹敵する映画は、やはり往年の名画。
それも、あまり重たいものではなく、それこそハリウッド黄金期のものや、60年代のイタリアやフランスの映画が似合うように思います。
ハリウッドの黄金期・・・といっても最後の方でしょうか?
50年代後半はたくさんいい映画があります。
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ケーリー・グラントとデボラ・カーの「めぐり逢い」、キャサリン・ヘップバーンの「旅情」、オードリーの若い瑞々しさが際立つ「ローマの休日」や「麗しのサブリナ」「昼下がりの情事」(ゲイリー・クーパーにメロメロ)、モンローはたくさんあるけれど「王子と踊り子」がかわいらしい。
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同映画のローレンス・オリヴィエといえば、イギリス映画ですが実生活と状況が同じだったヴィヴィアン・リーとの映画「美女ありき」、今日のタイトルから離れてヨーロッパに行ってしまったら、ジュラール・フィリップの映画も50年代にたくさんありますが、何回見ても笑っちゃう「奥様ご用心」。
ヒューマン的な「いい映画」という意味ではなくて、恋愛映画ですが、この頃の映画って、身のこなしがスマートで、会話がウィットに富んで、とにかくお洒落。
こういう映画を「素敵だから」と、子供の頃や学生の頃に母親に勧められるがままに見て、「素敵-」「いい映画」と思っていました。
しかしながら、冒頭のLegatoのミニTVで流し始めたら・・・
なんと覚えていないことか!!
大筋はなんとか。しかし細部は全然覚えていないし、当時本当にこの意味がわかったのか?というほど、大人びた内容です。
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「旅情」で、イタリア人に口説かれる部分なんて、あまりにも露骨で笑ってしまいます。
「君は女で、僕は男だ!」(確かにイタリア人が言いそうなことです)
しかし・・・
「一人旅するおかたい独身アメリカ女」扮するキャサリン・ヘップバーンの、
恋への憧れと傷つきたくないという臆病になる気持ち、
嬉しく幸せな後にやってくる、大人の分別。
未来の自分たちを想像して、少しの希望と多くのあきらめ。
こういうことが、1時間半ほどの間にごく軽やかに描かれているのですが、とても切実さが伝わってきて、あらためてすごいなぁと思いました。
全く古くないのですから。
ちなみに、キャサリン・ヘップバーンは、割とかたい役柄が多かった気がしますが、本人は結構恋多き人だったようです。
自伝読むと、賢い人だったんでしょう、と思います。
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