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しばらくぶりのサントリーホールで、マーラーの6番を。アラン・ギルバートの指揮する都響でした。

一言で素晴らしい演奏。

マーラー、ブルックナーはどうしても気軽でなくて、マーラーなら1、3、5。ブルックナーなら4、7、8番、、と一曲一曲聴くレパートリーを増やしていっている感じ。

6番はあまり通して聞いたことがなく、今回コンサートに備えて予習もしたのですが、まあ、その程度。

それでも初めから最後まで引き込まれて、船を漕ぐこともなく、楽しみました。

6番のサブタイトルは「Tragische」悲劇的。この日の演奏から悲愴感や悲劇はあまり感じず、金管も華やいで割と明るい響きの印象。

マーラーと言うと分厚くて重々しい演奏を想像しますが、都響の演奏には軽やかさもあって、こういう厚みの違いは、指揮者が出すのか、オーケストラが出すのかなど、聴いている先から考えてしまう。

2楽章、3楽章は、マーラー自身迷ったとかで最近の研究ではスケルツォとアンダンテを入れ替えて演奏することがあるようで、まさに入れ替えパターン。3楽章から4楽章への盛り上がりを高めていくことを考えたのか?

4楽章だけ異色に感じられて、悲劇というよりこの混沌をよく譜面に落とせたものだとひたすら感心してしまいました。しかし、途中で入るコンサートマスターの奏でるヴァイオリンの旋律の美しいこと。

美しさってこうした混沌の中でこそ、より光を放つのかもしれない。

しかし、昔はコンサートに行くことがメインで、マーラーの3番も、ブルックナーの7番も船漕いだりして、とんでもないダメな聴衆でしたが、最近は音楽そのものを楽しめるようになりました。

帰ってからの復習も楽しい。TIDALその他の音楽配信があれば、様々な6番と聴いてきた6番を比べられるというわけです。

最高の楽しみかたじゃない!?

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ちなみに、バルビローリの古そうな演奏も意外と好きでした。

(竹田)

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