BLOG

93_1

皆さんは落ち込んだとき、どうしていますか?

私は、軽々しい性格からか「悩みがなさそう」「落ち込むことないでしょ」とよく言われます。
「大なり小なり」の「小なり」ばっかりかもしれませんが悩みはあって、その上失敗も日常茶飯事なので、よく落ち込みます。
確かに立ち直りは早いのですが・・・。

しかし、1ヶ月くらい前にタチの悪いのにかかってしまいました。
それは、世の中では「被害妄想」とか言われるもので、症状としては悪いことが全て自分のせいに思えたり、失敗や不安が飛び火してどんどん悪い方向へいく〈と思ってしまう)のです。

結局は、ものすごく自己中心的な考えになっているため、そういう症状が起こるのですが(周りはそんなに人のこと気にする暇ないって!)、はまってしまうと沼のようにズブズブと入って行き、元に戻るのが結構大変な場合があります。
あまり滅多にありませんが、そんな沼にはまってしまいました。
はて、何をしてもだめなのです。
良かれと思ってやることが、全て裏目に出るのですね。
こういう時はなぜか音楽まで胸に響いてこない。不思議でした。

そうこうして1、2週間。随分長患いでした。ある日、やけくそになって「こうなったら暗い曲だ!」と思い、暗いといっても大好きなデュプレ演奏のエルガーのチェロ協奏曲を聴こうと思いました。
この演奏については、以前もこの掲示板で書いたのですがものすごく好きな1枚。この曲まで何も感じることができなかったら・・・と思うと手にとるのに躊躇したほどです。
手持ちのDISCがなかったので、お店にあるものをMAJIK CDにかけました。このDISCは、デュプレの伴侶でもあったバレンボイム指揮での演奏です。
むせびなくチェロの音を「来るぞ!」とばかりに身構えていたら、・・・ずっこけました。

このDISCをかけたのは初めてだったのですが、なんと1曲目にかの有名なエルガーの「威風堂々」〈バレンボイム指揮)が入っていたのです。
コーヒーだと思ったらコーラだった!という感覚に同じです。
しかし、どういうことでしょう。気持ちがすっかり楽しくなっている自分に気がついたのです。

威風堂々は長い間、興味をひかれたことのない曲でした。
あまりにも有名、あまりにもそこら中にありすぎて。何せ携帯電話の着信のメロディに必ずといっていいほど入っている曲です。今更、対面して聴くのもねぇ・・・と思っていたのです。

ただ、一度ハイヴィジョンの放送で、プロムナードコンサートの最終日に威風堂々を演奏しているのを見たことがありました。
映像では、「威風堂々はイギリスの第2の国歌とも呼ばれ、1ヶ月続くプロムナードのコンサートの最終日に演奏される」とナレーションがあり、コンサートに訪れた人たちが皆満面の笑顔で曲に合わせてノリにのって歌っているもの。
音がなければロックのコンサートと見まごうばかりの盛り上がり。イギリス人てこんなに威風堂々好きなんだ・・・と大変印象に残ったのを覚えています。

思いがけない再会で、私の最近のお気に入りの1枚になったのでした。

PS 写真は全く文章と関係ありませんが、昨日一昨日と行われたRROZESTTさんでのイベント風景。大盛況のうちに終わりました。いらしていただいた方々、ありがとうございました。
〈竹田)

コメントは利用できません。