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1410_1当ブログで、数回前に書きました「銀幕の銀座」(川本三郎著)に触発され、昭和の映画を手に取る機会が増えました。
お嬢さん乾杯!(1949年:佐野周二、原節子 木下恵司監督)
夜の蝶(1957年:京マチ子、山本富士子、吉村公三郎監督)
女が階段をあがる時(1960年:高峰秀子、成瀬巳喜男監督、脚本は黒澤映画でよくコンビを組んでいた菊島隆三のオリジナル作品で初プロデュースも!音楽は黛敏郎が担当してました!)
・・・
これはいずれも「銀幕の銀座」で紹介されていた映画。
借りようにも中々手に入らないものが多く、見られたのはやっとこれだけ。
それにしても、俳優陣の豪華なこと。
タイトルロールで出演者の名前を見ていると「知ってる知ってる!」という人の名前が次々出てきて驚きますが、映画が始まるとどれだかわからなかったりして。

現代のTVドラマで、「○○TV○周年記念ドラマ」など予算たっぷりかけてそうなドラマで脇をしっかり固めるベテラン俳優が当時の若手、あるいは熟練の俳優として出演していたりするんですものね。オモシロイ。

それから本にもあった通り、昭和30年前後の銀座の風景を観ることが出来、興奮します。
当時の景色なんて見たこともないのに、並木通りが写ったら思わず「懐かしい!」なんか言ったりして。


思えば、上に挙げた映画は今から見れば「昭和ど真ん中」の時代。
戦争の傷を負っているとはいえ、どこかに前向きな姿勢を感じます。
テーマが特段「元気づけるための映画」というわけではないですし、「女が階段を上がる時」なんて高峰秀子は辛い境遇で全然喜劇ではないのですが、なんでしょう、映画を観た!という満足感があります。


表情の陰影が深いのか、演技に奥行きがあるのか。(当時の高峰秀子なんて36歳で、ものすごい貫禄です)
大人というかなんというか、自分を抑える部分・出す部分が現代の多くの俳優さんと違うのか、もしくは現代は俳優さんの人数が多すぎるのか・・・?簡単にみえて凄い演技力だと思うのですよね。徹しているというのか。

昭和トリップ中な今日この頃でございます。

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