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この店に入って1ヶ月たったある日、「タケコシさん(旧姓)、クラシック得意?この中で何かいいと思うのあったら適当に頼んでおいて」と渡されたCDの発注書。
内容を眺めながら、「ドビュッシー?知ってる知ってる。ベートーヴェンのクロイツェル?大好き」と私。「いや、知っているのはいいんだけど、誰の演奏とかそういうの見て選んでおいて」「?」ダレノエンソウ?・・・
この頃クラシックの知識、100のうち3くらいだった私、演奏家によってソフトが色々あることは知らなかったのです。(町のCD屋さんにクラシックのコーナーは少なかった!)

それから半年たったある朝、当店6Fフロアが完成し、男性スタッフが徹夜で音の調整をした、皆にとってはヘトヘトの、私にとってはさわやかな朝、流れてきたのはピアノの音。
それと鼻歌。ハナウタ?誰が歌ってんの?
「グレン・グールド」その名を初めて知った朝でした。
衝撃を受けた私は、渋谷のHMVに走り、レコードの数の多さに驚き、何だかよくわからないまま10枚くらい手に取り、結局よく聴いたのはゴルトベルグ変奏曲とイタリアンコンチェルト。当時はそればっかりでした。
その後、グールドから発し、自分の聞きなれた音楽を色々な人で聴いてみようと、「ピアノ」にはまったのが第1次クラシックブームでした。

その後、あっちに行ったりこっちに行ったりして、また半年たったある日。
1週間だけお店に来ていたcremonaで鳴っていたのは、バッハの無伴奏。
「あっ、ヨーヨーマ!」と私。
「いや、これシュタルケル」もう演奏者で驚かない私は、頭にその名前をインプットしながらソフトを手にとって眺めていると、「これは92年版のだよ」と。
「?」な私に流暢に説明するスタッフK。「これは55年と、65年と92年と3回録っていて・・・」「3回!?ひとりで同じの3枚も出してるの!?」
その後、その内2枚を買って聞き比べてみること、自分がどちらが好きか・・・よくわからない。ただチェロにはまり、そこから発しデュプレを知り・・・でも始めはデュプレの凄さもよくわからず、そのうちヴァイオリンに移行し・・・
これが第2次クラシックブームでした。

私の初めてのクラシックは、器楽曲に心奪われ始まったものでした。
この話しまだまだ続きます。今日はこの辺で・・・
(竹田)

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