LP12あれこれ

前回の「LP12あれこれ」で、インナープラッタ-とアウタープラッタ-について書きました。
この2つが重なったものは、いわば「精巧にできた重たい独楽(こま)」ということがわかりました。
その独楽がぶれないで、静かにゆっくりまわらなければなりません。
(映画「インセプション」では、回り続ける独楽を非現実を意味する指標にしていましたがLP12は実際に滑らかに回り続けて夢のような音楽世界にリスナーを引き込みます!?)

その大きな 独楽の軸を支える軸受がふらついては、ターンテーブルの精度をいかに追いこんでみても身も蓋もありません。
その軸受が固定されているのがサブシャーシ。
更にはアームボードも取付られています。
つまり、「音を出すために稼働するモーター以外の主要パーツ全て」を支えているのは、サブシャーシなのです!
完成したLP12にはひっくり返っても見えない部分。
これは縁の下の力持ち。影の立役者です。
1972年にLP12が発売されたのち、サブシャーシだけでも何回もの小改良を重ねて来ました。
サブシャーシそのものと補強用のフレームの接合の仕方、及びサブシャーシと軸受の固定の方法などなど。細かい部分のブラッシュアップを重ね、現行のサーカスキット版のサブシャーシに鳴ったのが1990年初頭。
その後、20年は変わらずにLP12の屋台骨としてターンテーブルとアームを支え続けているのです。
追記 サブシャーシが「KEEL」になった際、驚く様程のS/Nを得て、下に沈み込むような低域がぐっと伸びるようになるのは、このことを知ると納得!!かも!?

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