music

当店のお客様である哲学者の黒崎政男さんが、NHKのラジオ番組をこの春から受け持たれていて、Legatoの相方が、毎週かかさず聴いています。
先々週くらいの番組の中でかかったのがこの曲。
マーラー「この世間から僕は消えたのだ」

相方は、久々に聴いて、とてもよかった。改めてCDラックの中から探してリッピングして聴いたと、Legatoにも持ってきてくれました。交響曲5番のAdagiettoにも通じるのだそうで、とても素敵な一曲でした。
ラジオを通して音楽の贈り物を受けて、それをまた誰かに伝えていく、そういう「つながり」いいですよね。
ところで、先日19日でLegatoが3才になった事もあり、自分に贈る誕生日の曲というのを考えてみました。
My Back Pages / Keith Jarrett Trio

原曲はボブ・ディランの曲。政治的な抗議のメッセージ色のある歌詞なのだそうで、ちょっとややこしい歌詞がついていますが、Keith Jarrettのピアノではあまりそうした感じはしません。
原曲で繰り返し「僕は当時とても年取っていた。今はあの頃よりずっと若い」という歌詞があります。
世間知らずの若いころは信じているものに向かって凝り固まっていたりして、年取ってからのほうが自由になった・・・そういうことって多分にあります。
Keith Jarrettのこの曲では、そのリフレインの部分を綿々と感じるのは、歌詞を知ってからかもしれませんが。
タイトルの「My Back Pages」そのまま、誕生日の日に今の自分を楽しむのもいいかもしれません。
Red Garland Trio / That’s All

That’s Allの歌詞自体は、恋人に向けたラブソングで、曲調は割としっとりしたものが多いです。
特にこのRed Garlandの盤は、音色の深みが若い恋よりは、もっと酸いも甘いも経験した大人の恋をイメージして、ピアノの優しくて甘い音色にうっとりします。
・・・と言いたいところですが、実は個人的には、レッド・ガーランドの演奏するこの曲に関してだけは、タイトルの「That’s All」という言葉と、全体の雰囲気から、1つの恋というより、人生の最後にこんな感じでいたいなというような曲。
「私がしてきたこと、これがすべて」・・。それを軽やかに言ってたい。そんな人生を送りたい・・・1年の節目の誕生日ソングです。
誰かに、贈るなら自分の好きな曲を!
それにバースデーソングを添えて。
ストラヴィンスキーの「Greeting Prelude」を贈るのも素敵ですし、自分で歌ってiPhoneに録音したのをエアプレイで流すのもいいかもしれませんよ!?

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