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アンプを追加したりシステムをアップグレードすることによって、スピーカーから出る音がよくなるのは当たり前と言えば当たり前。
ですが、10年以上愛用してきてフラッグシップモデルのアンプやプレーヤーで丁寧に育ててきたとしたら、これ以上を望むのは中々難しい。
それがLINNのシステムだと、長く愛用しているユーザーには、「サプライズ」が用意されています。
それは、スピーカーを設計された当初には考えも及ばないことだったかもしれないけれど、指標になる音がぶれないLINNだから可能になる「サプライズ」。
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今回ご納品したのは、KLIMAX EXAKT DSMとMAJIK EXAKTBOX-Iです。
以前もご紹介させて頂いたこのお宅。
今回EXAKT化される前は、AKURATE4200(4ch200W)のアンプを2台使ってAKTIV駆動されていました。
下の写真がこれまで。
ラック上段からLP12SE(ターンテーブル)、KLIAMX DS(ネットワークプレーヤー)、
2段目がKLIMAX RADIKAL(LP12専用電源)、KLIMAX KONTROL SE(プリ)
3段目にAKURATE4200アンプを2台。
これら6台のコンポーネントでも、実は充分コンパクトではあります。
何せアンプ1つに4ch分収めているのですから。
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しかしこの6台の機械が、この度一気に減って4台に。
2段目手前は、KLIMAX EXAKT DSM(EXAKTヘッドユニット)
3段目がMAJIK EXAKTBOX-I(8chアンプ+EXAKTエンジン)
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普通の考えて行くと、
アップグレード=音質向上=機材増えるor機材減らない
ですが、EXAKTの場合だと、最後がイコールにはならない場合が多いのです。
デジタル伝送で、いけるところまでいって、とにかく音楽情報のロスを減らしたい。
お客様は元々AKURATEクラスのアンプでAKTIV駆動していましたが、
それがMAJIKクラスになったとしても、EXAKTエンジンの功績はアンプのW数の差を上回ります。
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さすがにAKURATEアンプとフラッグシップのプリアンプを手放すのは、
頭でわかっていてもおそらく勇気のいることで、お客様もお悩みのご様子だったので、
ご自宅で聞いて頂く機会を作りました。
店のエージングされたMAJIK EXAKTBOX-IとDSMで、10年以上エージングされたスピーカーは
すぐに馴染んだようで、
「曲によっては全く違った感じに聴こえて、まだまだソースの中身を体験しきれていなかったんだと、衝撃」とのこと。
AKURATEとKLIMAX DSMの差は、
「AKURATEを聞いて、ああこれでもう充分!と思った」
・・のだけれどKLIMAXを聞かれると
「ニュアンスの豊富さというのでしょうか、細やかな抑揚のありようだとか、空間にたゆたう音が混濁しないで広がっているとか、言い出したらキリがない」
と大きな違いを感じられ、このシステムに落ち着かれたのでした。
実際のご納品の際は、DSMもアンプも新品なので、鳴らしてすぐは
「新しいアンプの音がする!」
でも、
「すっごく自然。軽やか・・」
と音のストレスのなさを感じらます。
そうはいっても、「しばらくエージングが必要そう」
と、ご自宅を後にしましたが、2、3日して頂いたメールには・・・
「それにしても、徐々に徐々にですが、伸びやかに自然になってきています。
新鮮、ということば、しぼりたての果物ジュースみたいだなと。」
とのこと。あれから半月。
スピーカー自身、毎日新しい自分を知るような時期から、新しい仲間(アンプ)との信頼関係も築き始めている頃かと思います。
長く愛用したスピーカーだからこそ、毎日変わって行く景色に驚きも大きいことではないかと。
一度花開けば散ることのない夢。
咲きこぼれるのにはもう少しかかるかな・・・。

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