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「オーディオは本当に進歩したのか」をテーマに、哲学者の黒崎政男先生と宗教学者の島田裕巳先生が対談するイベントは、本日の3回目が最終回でした。

「デジタルは解脱だ!」
「ノイズは煩悩!?」
から始まって、バラエティに富んだ音楽を聴きながら、
「ライブ録音」(観客あり)と「スタジオ録音」(観客なし)や、ハイレゾ/CDリッピング/アナログの比較試聴なども挟み、バッハの音楽が世の中にもたらしたもの…など盛りだくさんな論争を繰り広げられた、メッチャ濃くて大興奮の2時間半でした。(もちろん延長あり)

台本も筋書きもない、まさに「ライブ」で進行する対談に、ご来場の皆様も時には発言されたり、真剣そのもの、とても熱い銀座並木通りとなりました。

お二人の先生が、互いに問いかけたり持論を展開される中、多くのお話において「コレで解決」「コレが正しい」と結論づけているわけではありません。
その問いかけは、先生お二人自身だけのものでなく、オーディエンスの我々の中に種として残り、どこかで発芽して、いつか自分の答えを出すのかもしれません。

ここのところ、このテーマを胸に抱きながら思うことは、「経験は進歩につながる」ということ。
「今」に繋がるまで脈々とうけつがれてきたのは、音楽再生への熱意。
それは、開発者、技術者の熱意、そしてその受取手がいることで、続いて来たことだと思います。

バトンは常に前に向かって渡されるのではないかと思うのです。それまでの音楽、オーディオを目一杯経験、体験したものこそ、前にバトンを進められるかもしれない。
遅くても、一途に景色を見ながら渡ってくるバトンもあるかもしれない。

「オーディオは本当に進歩したのか」
この答えはそれぞれが探すこととして、絶対的に言えることは一つ。
「オーディオは『今』が一番面白い」!!

最後に改めて、黒崎先生と島田先生に、両手いっぱいの感謝を込めて。

またきっとお会いできると思います!!
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