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見付けてしまいました。
超ベストマッチングな組み合わせを・・・。
このおかげで昨晩は全く仕事が手につかず、今日てんやわんやです。

発端はNuForce Reference18にベストマッチなスピーカーを!という内部企画(?)で、いくつかのスピーカーを繋げてみようと取り組む中での出来事。
小型高性能スピーカーのAudio Machina CRM。
音が出た瞬間、ビル・ヘンダーソンの声にほんのりと湿りけがあって、「あれ」と思いました。
なんか好きかも・・・。
エッタ・ジョーンズがゲスト参加しているミルト・ジャクソンのアルバム「Sa Va Bella」。
ビブラフォンの形状が適正サイズで再現されているように感じるほど。マレットが板の上で弾んでいる様が気持ち良い。オトナの音だなぁ。しっかし、静か。サウンドステージもスゴイ広い。

私は、PIEGA TC10Xを所有していることからもご想像して頂けると思いますが、S/Nのよい広いサウンドステージの中にポット浮かぶボーカル・・・、というのにめちゃくちゃ弱いのです。低域の量感よりもそっちのが断然大事。(と言っても、MachinaもTC10Xも充分低域出ていますけど)

ドカン!と来たのは、30分近く経ってアンプが温まって聴いたシナトラの「Only the Lonely」。これは失恋や悲しみを湛えたような歌ばかり入っているアルバムで、シナトラ自身、エバ・ガードナーと別れ、失意の底にいた時に収録された盤なのだと聞いたことがあります。(この後も何十年にも渡りエバのことを想っていたというのですから、並大抵の失恋ではなかったのでしょう)
以前は何だか「暗いアルバムや・・・」と思っていましたが、最近はシナトラの心情が良く出ているこのアルバムを気に入って聴きます。(ナンシー・シナトラ曰く、シナトラ自身が一番聴いていたアルバムだろう・・・と)
そのシナトラの「心情」がものすごく、ものすごく伝わってくるんです。聴いていて悲しくなっちゃうほど。
誰かを強く想い、失って、悲しみの中にまだ居る。この時のシナトラにしか歌えなかったのでは・・・?あるいはこの時のシナトラでなければ、これほど他人の心を揺さぶるような名曲にならなかったのではないでしょうか。

中域の音階が細かくきちんと追えるからなのか、ミュージシャンの、特にボーカリストの声の表情がものすごくきめ細やかに出ます。
それが、「解像度高い」「生々しい」「唇の感じが・・・」とかハイファイ的に聴くというよりは、音楽に没頭できるんです。
ボーカルが、平べったくならず縦に奥に伸びて、喉の湿った感じがわかるくらい。
この後、「USED TO BE DUKE」ジョニー・ホッジスのサックス、ジュリー・ロンドンのFly me to the moon、エラ、エロル・ガーナー・・・ととめどなく。
シベリウスのヴァイオリン協奏曲、ポゴレリチのリスト、バイロン・ジャニスのプロコフィエフ・・・、あっシューベルトの交響曲8番も聴きたい!(こういう時DSは止まらなくなるのでアブナイ)・・・というあたりで、いい時間になってしまい、今日はいったん終了、ということにしたのですが・・・。

音場のクリアネスとメイン奏者の豊かな表情。
これは物凄くクレバーな音。
贅沢な組み合わせではありますが、こういう音は中々出会えません。
MachinaのいいところをReference18がしっかりドライブ。互いの良い部分が生かされ、物凄く幸せな結果を生む組み合わせ。
今日は七夕。乙姫と彦星もきっと出会えたことでしょう。

個人的に本気の太鼓判システムです。
追記 あっ、でもって、お察しの通り「ベストマッチなスピーカ-を探せ!」企画は、この日このCRMを繋いだのみで終わってしまいました・・・。
(竹田)

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