ヴィンテージオーディオ

絹の布地に、フェノリックと樹脂を薄く何層にも塗りダイアフラムを形成しているフェノリック製ユニット。絹の上に薄い膜が出来、共振して美しい響きとなるそうなのです。
私は、初めて目にした時は金属かと思いましたが、まるで逆。ナチュラル素材でありました。
このフェノリック製ユニットは、手間がかかって作るのが大変。今ではほとんど見られないそうですが、EMPIRE 9000Mのミッドレンジ(その大きさたるや3インチ!)ほど大きなユニット(写真参照)は、面積が大きければ大きいほど大変な仕事で、当時でさえ珍しかったようです。
金属のダイアフラムだと、「カキン」という音は得意ですが、意外と弦の音が難しいとか。
なるほど、弦の響きが凄く滑らかで自然、なかなか聴けないような美しい響き方です

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※写真上は、右がTW、左がMID(本当に大きい!)
ツイーターやミッドレンジにこうしたナチュラル素材を使用したのには、それなりのワケがあるようで、EMPIREのユニットような古いものは紙で出来ており、今のプラスチック製のようなオートメーションでプレスして作るようなモノとは異なり、全て職人仕事だったそうです。そう、丁度和紙職人が和紙を作るかのごとく。
今でも高級な和紙などは、職人さんの手によるものですよね。
やはり、熟練した人間の手によるものは、機械には及ばない良さがあるというものです。

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こうしたナチュラルな作りのウーファーに、金属的なツイーターは違和感が出てしまう。
やはりナチュラル素材の作りのツイーターやミッドレンジを合わせるのが、音楽のバランスも良く、
EMPIREがEMPIREたる所以なのでしょう。
ちなみに当店にございますJensen TP100もフェノリック樹脂製のツイーターが使われております。

 

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