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LINNかつてのフラッグシップスピーカーKOMRI。

「かつての」というのも語弊があります。
なぜなら、今でもEXAKT化することが出来、EXAKT化したKOMRIは、
やはりフラッグシップの風格があるものです。

しかし、KOMRIをEXAKT化するのはそう簡単ではありません。
ウーファー部分はパワーアンプ内蔵ですが、中高域のユニット4Kアレイだけでも4ウェイ、左右で8ch分のアンプとEXAKTエンジンを要するのです。
これは、スペース的にも電気的にも結構な容量。

世の中の流れがどちらかというとシンプル化傾向になっている今としては、かなり逆行したかたち。

そういう意味では、LINNをかなり昔からずっと使ってきて順繰りアップグレードを重ねて
KOMRIまできたというお客様にとって次のステップをどう踏むかは、大きな悩みの種でありました。

もちろんEXAKTがリリースされてすぐにも、どうだろうかというお話を頂き、その後も何度もご相談頂いたのですが、コレが難しい。

なぜなら、シンプルに、そして小型化したい。
でも質が落ちるのは困る。
EXAKTになって、信号経路がスムーズになったとしても、KOMRIの雄大な鳴りに馴れ親しんでいるお客様にとって、当初システムの小型化は問題外のように思えました。

しかし・・Legatoのご納品例で、
KOMRIからAKUDORIKへサイズダウンされた方の記事を読まれて、それが決してイコール、ダウングレードではないことを想定され、改めての店頭でのご試聴。
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そして、結果このようにKOMRIに代わってAKUDORIK EXAKTがお部屋に納まったのでした。

フィン・ユールのModel48の隣で微笑むAKUDORIKは、お客様のお部屋の印象から、シックなローズナットの本体にシルバーアレイ。
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KLIMAX DS/K、KLIMAX KONTROL SE、KLIMAX SOLO/D(モノラルパワーアンプ)の4台が、KLIMAX DSM1台に。

アンプ部は、スピーカーの脚部に納まってしまいました。
電源も3台分減って(KOMRIも低音部のパワーアンプ内蔵のため、各ch分電源をとっていた)まず、物量面からして「スッキリした!」と喜ばれるお客様。
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スピーカーの容積だけでなく、ケーブルも減って接続も楽になりました。
SPACE OPTIMISATIONの設定を施し、音を聴きながら計算値を少し調整して、2、3パターンできたところで、音を聴いて頂きます。

ストラヴィンスキー「春の祭典」を聴かれ、まずは・・
細かいところがきちんと聴こえて、
それぞれの楽器がどんな演奏をしているかが、すごくよくわかるね。
楽器の位置がちゃんと見える。
見通しがいいねぇ。やっぱりいいねぇ。
・・・

お客様はご自身がピアニストである上、教鞭もとられているので、凄く細やかに聴かれつつも、音楽全体のバランスにも厳しい・・。

しかし・・・
低音が結構出るし、ちゃんと下まで伸びて、バランスがすごくいいね。
お、いいねえ。いいねえ。
KOMRIではこういう鳴り方はしなかったなぁ。

とほころぶお顔にこちらもつられてニコニコに。
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EXAKTスピーカーでは、SPACE OPIMISE+(プラス)になるので、スピーカーの発音のタイミングまでコントロールできます。
AKUDORIKの場合、ウーファーが、中高域の3Kアレイより少しばかり奥にありますが、
そうしたユニットの距離差まで含めて位相管理するので、スピーカーから本当に音が離れますし、ものすごくリアル、それでいて自然。

演奏家の思い、思惑、ニュアンスを、無理なくそのまま出してくれる、まさに音楽家の化身のようなスピーカーなのです。

ずっとLINNを使ってこられたお客様。
KOMRIからここへきてまさかのコンパクト化でしたが、
「色々聞き直している」とのこと。
LINNに惚れ直しているやもしれません。
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