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TANNOY USA Windsor GRF
1954年から 1973年までの限られた期間に製造された イギリスの TANNOY にはないスピーカーの数々。

アメリカTANNOY はすべてのスピーカーがレクタンギュラー(長方形)型。
モニターゴールド + リアローディングホーン
モニターゴールドは初期型で、ネットワーク(後期型はアッテネータプレートにスピーカー端子が付いている)からも初期タイプとわかります。

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レクタンギュラー GRF の豪華版の様なキャビネットの作り。ふんだんに使われているウォルナットのツキ板やヨーロッパ家具の様な飾り天板の意匠。初期型にだけ採用されているサランネット仕様(風化が進み張り替え済み)※Tudor Autograoh も初期型のみサランネットだったそうです。
ちなみに JBL Olympus も初期はサランネット。
英国 TANNOY にはない 組格子のグリルをこの時期のアメリカ TANNOY が多く採用していたのは、JBL の Olympus や Apollo が人気だったため後になってサランネットから組格子の仕様に変えていったのではないかと言われています。

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オートグラフ や GRF に代表される、複雑な折り曲げを持つコーナー型の TANNOY の悠然とした優雅さとは違う魅力が、この Windsor GRF にはあるのです!!

もしかしたらアメリカTANNOY 全般に言えることかも知れませんが、入荷してポンと置いてちょちょっとつないだだけで・・
鳴ります鳴ります!

俊敏で厚い低音。迫る中音域。かと言ってキツさやうるささは無く、爽快にして優雅。

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英国版が Monitor Gold をバッフル端に寄せてマウントしていたのに対し、アメリカ版ではバッフルの真ん中に配置しています。細かな違いがキャラクターの違いになっていきます。

TANNOY  といえばクラシックを得意とするブランドの代表格と思われがちですが、50年代のジャズや70年代のロックの熱気も再現するのです。
置いてすぐに良く鳴るヴィンテージスピーカーが来るとあれやこれやと試聴大会に・・

Miles Davis の Four & More では自由に Miles のトランペットが舞い、Gabor Szabo の Bleezin’ では小気味の良いリズムにキラリと光るギター
英国 TANNOY が特等席で楽器の音と一緒にホールトーンも一緒に堪能する様なスピーカーと例えるなら、
この Windsor GRF はもっと前の席で聞いている様なライブ感。

キャビネットの中の配線などこれから若干の調整を行いますが、かなり良い状態です。
ぜひ店頭でお試しください。希少な一品です。

TANNOY USA Windsor GRF   2,200,000円 売約済み
サイズ:W637×H1055×D467㎜

(金野)

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