新潮社より今年の4月に出版された「私の銀座」
「銀座百点」
1955年に創刊された、小雑誌。
A5サイズより少し小さいくらいの横開きのもので、厚さも5mmもないくらい?
今でこそフリーペーパーなど街中にあふれていますが、それこそ銀座百点は「タウン誌」の草分け的存在なのではないでしょうか。
お店のカウンターなどにあって、よくもらってきたものです。
(銀座が大好きだった亡き祖母の家にも銀座百点が山積みされていました。あれはどこにいったろう)
その銀座百点の巻頭エッセイを創刊の55年から最近までを抜粋したのが、この「私の銀座」。
作家、映画監督、俳優、歌舞伎俳優、落語家・・・などなど様々な著名人が、文庫にして4ページくらいのエッセイを綴ったもの。
楽しい思い出、郷愁、期待、反発、愛着・・・銀座という街への、あるいは銀座を通してのそれぞれの思いを書く人もあれば、銀座とは全く関係のない話もあり、1冊で何度も何度も美味しい、宝物のような「私の銀座」。
なんとなく「ローマは1日にして成らず」という言葉が胸にわいたのは、銀座という街が・・・ということでなく、この本の充実感にたいしてかもしれません。