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★どちらかと言うと地味な一作。
「ラスト・ディール 美術商と名前を失くした名画」

新しいものを見て大きく心を揺さぶられることが年々減っていきます。あれの二番煎じ。あれ系の映画。そんなふうに自分の引き出しに分類してしまう。とりわけ「ヒューマン」みたいなジャンルに分けられがちな映画では、そういう何かの匂いがするとあざとさを感じて興醒めしてしまう。そんなスレた鑑賞者は、映画の結末を勝手に予測してしまうのですが、結末を急がずに味わう映画だな、と自分の斜に構えたところを反省しました。結果じゃなくて過程とはよく言いますが、物語って起承転結がないと収まりが悪いものでもあるし、つい、展開を待ってしまいます。これはそういうタイプの映画じゃない。そうして見ると、台詞のいくつかにとても味わい深いものがあって、地味だけどしみじみした良い映画でした。

★エドワード・ノートンの映画デビュー作
「真実の行方」

エドワード・ノートンのデビュー作で、助演男優賞も受賞している作品。リチャードギアが主演。これまで知らずにきて、未視聴だったのですが、Instagramか何かでワンシーンが流れて興味。法廷ドラマはなんとなく、惰性で見られるし。割合重要なワンシーンを目にしてしまっていたので失敗したなーと思いましたが、この映画の二番煎じは、いっぱいあるなー、こっちがオリジナルなのか、さらにオリジナルがあるのかなーなんて観てるところが、もうスレた鑑賞者。ノートンはこの演技がデビューなら、俳優になるべくしたかったと思うけど、日本の英会話教室のNOVAで働いていたという噂を、昔NOVAで聞いたことがある。ホント?

1996年の映画。この時代って、LAコンフィデンシャルとか、善悪が分かりにくい不穏な空気があったような気がする。

★ジム・ジャームッシュを観る
ナイト・オン・ザ・プラネット

ジム・ジャームッシュの映画っていつも寝てしまいそうで、中々手に取れない。忙しいと「今は他に見るべきものが」とか、暇だと「今はもっと格調低いやつが見たい」と。学生の時に見ておけばよかったなと思うのですが、学生時代の友人の推しで、DVD貸してくれるほど推しなので観ました。LA、NY、パリ、ローマ、ヘルシンキの5箇所でのタクシーの中での一幕のオムニバス映画。1991年。この6年後に初めてイタリア旅行した時は、本当にこんな感じだったなぁと懐かしかった。夜なんか電灯も暗くて寂しくて、道の舗装とか貧しい感じで、あれから数年はこんな感じだったけど、4、5年前に行ったイタリアはずいぶん変わってた。昔にトリップしました。ところでジム・ジャームッシュの映画って「ブロークン・フラワーズ」しか見ていなかったことがわかったけど、ソフィア・コッポラの「ロスト・イン・トランスレーション」と記憶の中で一緒になってる。ビル・マーレイが出てくるとみんな同じに見える。。

(竹田)

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