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ヴィンテージスピーカーを扱ってかれこれ15年近く経ちます。
様々なものがありますが、どちらかというとサイズが大きかったり、箱の響きを利用しているものが多く見られます。
(小さなユニットはラジオ用だったりとか)
当時は数ワットという真空管アンプで、今のようにアンプも大出力でないので、ある程度スピーカーの箱の響きを利用したり、あるいはユニットがフルレンジや同軸2ウェイといったネットワークがシンプルなものが主流だったのだろうと思います。

どちらが先かわからないですが、アンプの出力が大きくなっていって、スピーカーも小型化されたり、多数使いのユニットでも迫力のある音を鳴らせるようになっていき・・というのが、大きな流れでのスピーカーとアンプの変遷。(もっと多角的に細かく言えば、アルニコからフェライトマグネットへの変遷とか、ユニットの作りとかあると思いますがちょっと省きます)

そのうちCDというものが出てきて、アナログレコードだけを繋いでいたシステムにデジタルの要素が入ってくるようになる。

この時点でアナログだけの時代より音がキツくなったとか、疲れるなどの理由から、オーディオから離れてしまったという話もよく聞きます。あるいはターンテーブルしか繋がないという方も。

その後音源はファイルとなって、iTunesで再生したりすることも一方ではありました。iPodやメモリースティックウォークマンなどで、たくさんの音楽を持ち運びできる。この辺りはまだハイエンドオーディオと結ばれていないのですが、CD1枚やカセット70分ぶんの音楽だけを持っていたところから、両手以上の音楽を持ち運べるという概念が入ってきます。

さて2007年、デジタルは進化してLINN DSが切り拓いたネットワークプレーヤー、それからPCからUSB接続するUSB DACなどが登場します。

この時になって、やっとハイエンドとファイル再生が手を繋ぎます。

しかしお互い慣れていないもの同士。まだどうやら問題があるようです。

そのため、デジタルのノイズに対応したさまざまなオーディオアクセサリーも生まれます。

更に時代は進み、PCだけでなく、TV周りもネットワークに繋がるように。どんな家にもインターネットがきて、ネットワークやWi-Fiが当たり前の時代。

ネットワークプレーヤーが主流になりつつある今、付随するハブやNTTにも目を向けたメーカーが増えてきました。

ここでふと遡ってみると、昔はなかったようなオーディオアクセサリーや、ケーブル類がそれはそれは豊富にあります。

ヴィンテージオーディオ扱っている身としては、スピーカーケーブルやタップはチャチに思えるくらい凝ったものではない方がよい場合があります。もちろん効果覿面のものも。

それぞれ発展の途中で、なんの決まり事もなく、カットアンドトライでいろんなものが生まれます。

消費する側としては、それに翻弄されたりもします。

オーディオは、何か変えれば絶対変わる。それくらい繊細に聞き分けられる耳を人は持っている。

何を基準とするかはなかなか難しいです。それぞれメーカーも販売店も、これが良いと思ってやっているから。

そう、試験も資格もないオーディオというマーケットには、これと言った基準がないように思います。しかも目の前の音は、何か変えれば絶対に変わる。しかも音色の好みは十人十色。感性がその人の基準となるしかない。

しかし、サウンドクリエイトでは、音色の好みの前に、最低限のことをして、低域の動きがおかしい時はまず接続が間違っている。

接続を正しくすれば、そこに必要なオーディオアクセサリーやケーブルも自ずと何が良いかは答えが出やすくなる。

私たちは、「弊店のお勧めする正しい接続」をした上での音を基準として、そこからスタートします。

何が正しいかは、これまでもバラバラ書いていますがもう少し整理して書いていきたいとは思います。

まずは自分の中に基準となるものを見つけること。オーディオにどっぷりの人が陥りがちなのは、その基準があやふやになつていること。色々聴きすぎて。そしてオーディオもちょっとしたことで変わりすぎるから、

食べ物、お酒、美術、ファッション、スポーツ、なんでも自分の井戸を掘り下げて持っている人は、瞬時にわかる。オーディオはかなり難しいのだと思います。

基準となるものを店頭で常にご案内できればと思っています。

(竹田)

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