あまり知られていないせいか、形がユニークでスピーカーに見えないからか、リクエストに上がることが滅多になく、部屋の隅に置かれていましたが、、
Gallo Acousticsのstrada。
気まぐれから、LINN SELEKT DSMで鳴らしてみました。ちょっと贅沢な組み合わせですが、これが!
ボーカル!声ものがとてつもなく良いのです。スピーカー自体は、定価でスタンド込みで38万円弱(TV台などに置くテーブルマウントだと34万円弱)
この価格帯のスピーカーと比べたときに、確かに低音の量感は少ないかもしれませんが、中高域の生々しさ、鮮度、艶、そして癖になる空気感、音場の現れ方。
何というか、出現するという感じ。
肝になるのは水平方向180度に開かれた円筒形の振動膜のツイーター。キャビネットを排除と言いたくなるようなGallo Acoustic得意の球型スピーカーが、この指向性の広いツイーターを仮想同軸の配置で上下から挟みます。
そのため音離れがすごく良い。
例えば、映画「竜のそばかすの姫」の「歌よ」。奥に広がって手前にベルの声が浮遊する感じは、まさにUの世界を見ているようです。(ハマってる笑)
Billy Eilishの「bad Guy」は、重低音が軽くなるのですが、その分声が際立って、多重録音?の面白い雰囲気が出ます。私はあの冒頭の重低音が苦手なので、この聞こえ方の方が面白い。
最近加藤がよく聞いている宇多田ヒカルの「あなた」、こまごまと上下する音階がとても素人には真似できないですが、声帯を器用にコントロールするあの感じが全部聞き取れます。
「なかにし礼と13人の女優」のCD。さまざまな名曲を、錚々たる顔ぶれの面々が歌うもの。そこで入れ替わり立ち替わり歌の主人公を演じる感じ。このCD音も良い!
などなどキリがない。
隅に置けないスピーカーです!
(竹田)