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定休日にサントリーホールへ。26歳という若さのクラウス・マケラ(しかも背の高いハンサム)指揮、パリ管弦楽団、ドビュッシー「海」/ラヴェル「ボレロ」/ストラヴィンスキー「春の祭典」(※)という、フランスどっぷりなコンサートに行ってまいりました。

※ 初演がパリ。映画「シャネルとストラヴィンスキー」では、「春の祭典」の初演の上演シーンがありました。

と言っても、マケラさんは北欧フィンランドの方なのですが、パリ管弦楽団の次期音楽監督に決定しているそうで、まぁとにかく「フランスだよっ!」という曲目が並んでいました。

全く期待しなかった「海」に驚く。あれ、こんなにスリリングで面白い曲だった?

2階席の舞台を見下ろすあたりで聴いたのですが、オーケストラの動きが、波が引いては寄せて、寄せては返す、その様を見ているようなのも面白く感じました。そのように感じたのは私だけではなかったようで、普遍的感覚かどうかはともかく、「海」という題名に引っ張られているのかもしれませんが、コンサート=体験ならではの面白い感覚でした。

そしてボレロは、素晴らしかった!!何がと言えない。どんどん巻き込んでゆくさま。(しつこいですが、そして雑誌の受け売りですが)占星術の世界では、昨年、グレートコンジャンクションというのが起こって、風の時代に入りました。それまでは産業革命ごろから延々と土の時代が続いていたと。世界的に起こったコロナ禍で、ものへの執着や時間の使い方が変わったのは、星の巡り合わせとも重なります。

土の時代の最後の頃が、まるでボレロの音楽のようと言った占星術師が何人かいたのですが、いつの頃からか同じテーマがずっと奏でられて、そしていつの間にかそれが大音量になってバッと風の時代に切り替わる、そんな記事を一昨年、昨年ごろよく目にしました。

ボレロは不思議な音楽です。見ていても、不思議に感じる。多くの奏者が皆同じ旋律をずっと刻む。その一定の状況下で、それとはまた別の旋律を、フルートから始まって、楽器が入れ替わり立ち替わり同じメロディを奏でる。そこへ少しづつ楽器が重なっていき、最初は耳をそば立てて聞くようなのに、目の前で起こっているはずなのに、「いつの間にか」大音量になっていると言った具合。オーディオで聴くのが結構難しいと感じてもおりますので、生演奏で、しかも若さに溢れたキレのある演奏が本当に楽しかった。

最後の「春の祭典」には、前半の素晴らしさから期待をかけすぎたか、指揮者の若いパワーと曲のダイナミクスが同じあたりで膨らんで少し飽和した感じを受けました。

いずれにしてもコンサートの面白さを改めて実感!

(竹田)

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