ベースやドラムのリズム隊に体を預け、
ホーンやピアノのメロディに心を揺らす。
ちょっとつらかったり、悲しかったりしたことがある時は、
音楽が何よりの頼り。
何の説明も乞わず、何の批判もせず、ただ黙って包んでくれる。
こちらが話したくなっても聞いてくれない。でもその距離感も心地良い。
あまり思いを巡らしていると、「何も考えずに聞け!」とばかりに
腹にドスンとドラムのパンチが入る。
意識が音楽だけに向かうと、外界の音が急に目の前にせまってくる。
そんな時、音楽に身を委ねるのは、どこか懺悔にも似てるなぁ、などと思ったり・・・。
生演奏の「チュニジアの夜」を聴きながら、エラ・フィッツジェラルドが歌うのを思う。
どんなにひっくりかえっても、生の声を聞けないなんて!
そして、私のオーディオ道にまた新たな目標が据えられる。
エラを蘇らせる、ただ会いたいがために・・・。
先日JAZZ生演奏で、ドラムの本来の重み―後を引かない―を体で受けながら,そんなことを思ったのでした。
全ての芸術は音楽の状態に憧れる、というのをホントウに実感として感じます。
ダイレクトに心に訴えてくるものって、中々ない。
生演奏なら観客の気持の高まりとプレイヤーの気持ちの高まりが、
「人」と「入」という字の行ったり来たりみたいな感じであがっていく感じがします。
やっぱり生は時々聴かないと・・・と、そんな夜でした。
サウンドクリエイト本店近くのThe SWING CITYにて。
The Swing City 銀座
東京都中央区銀座6-12-2 東京銀座ビル1F
(竹田)