本を買うのが好きです。
しかし、読むのがはなはだしく遅い。
集中力の欠如によるのかもしれませんが、読んでいるうちに他のことに気を取られ、同じ箇所を何度も読み返したりして、本当に遅い。
でも、とにかく本に囲まれているのが好きです。
手を伸ばせば、何冊か読みたい本があって、その時の気分でどれを読むか決める。
もちろんその日のうちになんて読み終わりません。
何冊かの本を並行して読んでいます。
朝の通勤、仕事後のほっと一息、眠る前・・・などなどその時のシチュエーションによって手に取りたい本が異なります。(オーディオのスピーカーと同じです)
鞄には大抵2冊。ベッドサイドには5、6冊。
しかし本当に何度も言いますが、読むのは遅い。
そんな中、今週メインで並行している5冊。
・ベートヴェンの生涯 / ロマン・ロラン
学生の時に読んだはずなのに全く覚えていない錆びれた記憶装置にもう一度インプット。
今の方が、音楽を聴いている分進むかなと思って、再び。
・古典夜話 / 円地文子・白須正子
・歌右衛門の六十年 / 中村歌右衛門・山川静夫
とにかく歌舞伎が好きで、オーディオでも古い時代の録音を聞いてひとり悦に入ったりしています。(声が違うんですよ!)歌舞伎の本は 毎週欠かせない。先々週、中川右介さんの「歌舞伎 家と血と芸」で、やっと歌舞伎界の全体像がうっすら入ってきたので、今は個人を描くものを1冊ずつ。
・オペラと歌舞伎/永竹由幸
偏見に満ちていますし強引な感も否めませんが、かなりおもしろい。
歌舞伎とオペラがとても近い芸能だと言うことを、様々な観点から見て、「ほら近い」と言っています。
筆者は、イタリアに長く住んでいた様子。
イタリアという国は、明るさと暗さ、いい加減さと根気強さ、みたいな、常に正反対の二面性を持っている国で、「私が理解ってやんなきゃ」的な、それこそマンマ的強力なファンを育成する魅力(魔力)を持っている国。
「宵越しの金は持たねえ」江戸っ子気質と、「赤い太陽に美味しいパスタ、タバコがうまくて美人が通ればそれで人生万事OK」的なイタリアは、どこか同じ暗さも持っていて、以前からどこか近いものを感じていましたが、オペラと歌舞伎がこんなに近いとは・・・と、強引だけど裏付けのある説得力で読ませる1冊。
・クラシックレコードの百年史 / ノーマン・レブレヒト
店頭で話題に上った1冊で、これから手を付けます。
まあまあ文字が小さい。
本は、読ませるか手に取らないか冒頭が肝心ですが、今これを書くために開いた「はじめに」に、ピアニストのケンプの名前が登場。
好きなピアニストです。今夜のお供にしましょう。
しつこいようですが、牛の歩みのごとく読むのが遅いのです。
半月後に、せめて半分。
入れ替わっているといいのですが。