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日々「正しい接続」を「もっと正しい接続」にするために、「もしかして」というのを見つけたら、時間があるときに集中して試します。

最近の私の「もしかして」はこれ。

例えば、アンプを持ったLINN MAJIK DSMやSELEKT DSM、LINNのパワーアンプなどは、プリアンプに電源アースを戻す(※)のですが、LP12の電源アースもフォノアースとは別にプリアンプに戻します。
しかし、パワーアンプのアースとLP12の電源アースはそれぞれプリのシャーシに落とすとよくなかったので、アース2個‐1個戻しというアース線が二股に分かれたものを作成してこれまでやってまいりました。上の写真の「今まで」というもの。<接続例
(※DSMなどプリメインアンプ一体型の場合「アース自分戻し」になるわけです。)

時々ちょっと疑問に思っていて、アースの落ち方って優先順位つけなくてもいいものだろうかと。
この2個1個戻しの形状では明らかに優先順位はつけられないので、どうしたものかなと思っていたのですが、ヴィンテージスピーカーの時に使う端子盤を使って、アースの優先順位をつけてみました。(写真下のほうのグレーのケーブルのものと黒い細いケーブルのもの)

あらまあ。
こんなに変わるとは。

★ケーブルの太さは細いほうがいい
まずは、グレーのケーブル(太くて芯線も多いもの)と黒い細い線を比較したところ、細い線のほうが圧倒的にキレがありました。
太い方は音がもたつきます。JAZZなど遅く聞こえる感じ。
アース線については、ただ太ければいいということではないことがまず判明。

※ 次からは黒い細い線で試したことなのですが、絵面的にはわかりにくいので、太いケーブルにメモ書きします。

★優先順位はアナログ、次にデジタル
写真の上に伸びているケーブルは、DSM本体(プリ)のシャーシ(GRD端子)へ戻るケーブル
下に2本伸びているのは、それぞれ電源ケーブルの浮かしたアースです。
上段、向かって左の端子盤からDSM本体に伸びているので、下段でも優先順位は向かって左となります。
DSMの電源アースを優先にしたものとLP12の電源アースを優先にしたものと比べると、圧倒的にLP12優先がよかった。
安定感が増して音圧も上がりました。
ここで、優先はアナログ、LP12の電源アースを先に、デジタルDSMの電源アースを後にすることにしました。

次に試したのは、右と左の端子盤を繋いでいる短い線の接続方法
細かいことですが、これも結構違いました。
左右の端子盤を繋ぐ線は、上段か下段かの違い。
下段で繋いだ方が、まとめてDSMへ戻るんじゃないかという想像もありましたが、結果は、上段で繋いだ方がよかった。
推測としては、下段だと左右を繋いだアース線があっちにもこっちにも行ける状態。
が、上段で繋ぐと、アースの戻る経路が一方向しかないので、完璧な方向性が生まれるというワケ。

まだやります。
気になったことは全部やる。

左右を渡しているケーブル、これがDSM本体に戻るケーブルの上に来るのが良いか、下が良いか。
これはちょっと想像できたのですが、やはり上に来るのがよかった。
つまり、端子盤の作りからすると、端子板に近いもの(下にくるもの)のほうがより安定しているということだと思いますので、
DSMに戻るケーブルが安定するほうがよいということ。

更には、この私の短いケーブルも下の写真のように立てると、よりケーブル同士の干渉もなくなる。

これをやりながら、こんなことでこれだけ変わるなら、真空管アンプとか作ってみたいなと思ったり。
実際、弊店で扱うヴィンテージスピーカーも内部配線を使っているケーブルはそのままで、配線の取り回しだけ見直しただけで全然違ったりします。

真空管アンプも配線とか、構造がわかれば何かの優先順位とかを変えるだけでものすごく変わりそう。
(手先が不器用だから指示しかできないけど)
(竹田)

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