Legato EYES

こうしたブログや、お店で作成する記事広告、取材などその他様々なところで、

オーディオシステムについて言葉で表現する時、
「生々しい」
「リアル」
「実在感」
「臨場感」
などの言葉をよく使います。
どんなに言い方を変えてみても、
突き詰めてみればこれらの言葉で表現したいことは、実はどれも大差はないですが、
そのシステムの持っている「生々しさ」や「リアルさ」は明らかに違う。
大きく違います。
LINNのEXAKTで再生する音。
最新のあのスピーカーで。
このアンプで駆動すると。
ヴィンテージスピーカーと真空管アンプで。
はたまた蓄音機で・・・。
その違いをどう表現したらいいんだろう。
時々書いていると困る時があるのです。
「この生々しさは、まるで本人が目の前にいるよう」
・・・と、昨年書いたならまだしも数ヶ月前とか、うっかりするとひと月前だったりして、
この間より、もっと生々しいと表現したい時に「どうしよう」・・・「未体験レベルのリアル感」・・・。
などと書いてみたり。
結局それは経験値だったりもするので、「未知」とか「未体験」という言葉に頼ってやり過ごしてしまうことがあるのですが、音を表現するのは本当に難しい。
・・・
ミュージシャンの息吹を感じたい、
ホールの響きに包まれたい、
イロイロあるけれど、
つまるところ音楽に没頭したい!!
歌い手、弾き手、演奏家、本人が眼の前にいれば、悩まなくていい。
でも居ないし、会ったことない人が大半だから、どれが本当か迷う。
そんな時、出てくる音に音楽を伝える強さがあったら、それでいいと思える。
強い音という意味ではなく。
無意識下でも人はとても繊細なことを感じ取るので、
心の琴線に響かせるのは、そうそう容易いことではないのだと思います。
「ここがこうなってれば売れる」とか
「唇の生々しい感じが出ればOK」とか
その場限りのことはきっと長く続かない。
でも、実は本物以上に生々しいのもオーディオの醍醐味だったりして。
どうであれ、そういう生きた音を求め続けてしまう貪欲さは、この世界を知れば知る程増していくものだな。
・・・というのは、この世界に入って11年経過した実感。
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