BLOG

年末年始の読書・積ん読はこの6冊でした!
※ 積ん読とは
枕元に置いて今日はこっち、明日はあっちと読み散らかして、読み終えている・いないに関わらず紹介するといういい加減なコーナーです。

161F429C-9A60-45E7-AC16-E197A42C983E

● 家族という病     下重暁子著

「家族団欒」の年末年始に、まさにこの言葉にメスを入れるような内容。私個人は、家族と仲が良く、会話もあるし、性格も良く知っているし知られていると思うけれど、改めて両親、弟が、個人としてどんな人間なのか観察してしまったお正月デシタ。

書かれていることは、とても大切なことばかり。核家族化、結婚しない人が増えている現代で、家族というコミュニティをどう捉えるかは、一つの生きる術になると思う。

 

● 日本人にとって美しさとは何か   高階秀爾著

高階さんは、様々な美術に関する本を出されています。解説がわかりやすい…のもそうですが、見る目が暖かいというか、単純な学術書というより、とても絵や人に寄り添っていて読みやすいので、本屋の棚で名前を見つけるとつい手に取ります。

題名そのまま日本人の美意識について、海外のものと比べながらいくつかのテーマごとに語られています。

「余白の美学」という項があります。「余白」は日本特有というか、他国にはないもののように思えます。欧米とはもちろん、中国ともこの「余白」の捉え方が異なるのではないかと思ったり。

海外の人がZENと言って憧れるのって、ここら辺を感じているのでないか、と勝手な憶測したり。

オーディオでは、これをS/Nと表現しますかしら。

単なる余白でなく、考え抜かれた余白でもなく、その人の人生が積み重なった上での余白…その境地を目指したいものです。

 

● ワインは時を語る  井関利明 × 黒崎政男 共

我らが哲学者クロサキの、17年前の本。哲学と社会学との目線でワインを語る。もちろんワイン片手に? 羨ましい企画だなあ、などとページをめくりましたが、羨ましいなんて言ったら怒られるそうなほどに、様々な造詣深い話が盛り込まれていて、ワインを知らなくても楽しめます。

ちなみに、1995年に田崎真也が世界のソムリエコンクールで日本人初として優勝したことで、ワインブームが始まるとのこと。(Wikipediaより)

ワインがここまで日本で定着したのも、そこに奥深い面白さがあるからだと思います。音(オーディオ)でもワインでも、そこに同じ状態で留めておけないものだから、時間と一緒に消える体験〈インプット〉とそれをいかにして残すかの表現〈アウトプット〉のプッシュプルが、結構高度なアソビ。

年重ねれば重なるほど面白くなる…とらいうことで次の本!

 

● 人は、老いない  島田裕巳著

連想ゲームではありませんが、我らが島田先生が昨年出された13冊の本のうちの1冊。

40歳だと、体型や見た目のアンチエイジングは話題にしても、健康や人生の老いはまだ実感はありません…ので、電車の車内ではつい隠し読みしていました。自意識過剰でスミマセン。

毎年毎日毎分、年を重ねているのに、どこかの時点で「老い」を感じて、それまで意識になかった考えや不安が生まれるのはどういうことだろう。

島田先生も書かれていたけれど、とりわけ日本では、年とることに良いイメージがない。「歳のせい」ということで共感を得てみんなで一緒に渡る感じ。それは40代も同じ。

年を重ねることは、絶対ステキなことなのに!

 

●IT   スティーヴン・キング著  小尾美佐 訳

映画化されていますね。スティーヴン・キングの小説の映画化ははっきり言って難しい。登場人物の描写がものすごく細かくて、それで小説としての奥行きが出る(気味の悪さも含めて)から、映画は平板になってしまう感じがします。

実家で没頭してたら、横から「それTVシリーズで見たけど気味悪いのよね。でも正体わかると、ナアンダという感じなのよ」という、要らぬ感想が入り、途端に熱気が冷めております、まだ第2巻(全4巻)

 

●〈インターネット〉の次に来るものー未来を決める12の法則  ケヴィン・ケリー著    服部桂 訳

これはこのお正月のメインの課題図書でした。というのは、来月末から始まる「オーディオ哲学宗教談義」第2弾全3回(前回からの続きで第4-6回となります)のサブテーマがここから生まれているのです!

非常に興味深い内容なのですが、他方でなかなか難しい内容のため、読むのに苦戦しております。

でも、読まなくても、黒崎先生と島田先生のお話聞けば読んだも同然かも!?

ナンテ。(この本に沿ってお二人が対談されるわけではありません。誤解があるといけないので悪しからず。)

 

マジメな本が並んだように見えますが、どれもとても読みやすいものばかりです!(一番下は手強い、が面白い)

読み難い本は、語り手が実際よく理解してないからだと、勉強不足の読み手であることを棚に上げている者が言う。

コメントは利用できません。