地域情報!?

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先週、展覧会帰りのお客様が
「行ってきたよ~。あ、でも基一好きじゃないんだっけ」
と言いつつ、ご親切にパンフレットを見せて下さいました。

そうですね~。
なんとなくね~。
あまり好みじゃなくて~。
・・・
でも、ずいぶん出品点数多いんですね。
へ~、行こうかな・・
ということで、休日を使って行く。

サントリー美術館の月曜の午後は人もそう多くなく、
(そう、ここは美術館に珍しく火曜定休)
並んでみるのに辟易の身には、それもちょっと嬉しい。

ずっと西洋美術しか観てこなくて、35歳を超えて、
等伯、そして琳派への興味がわいたというのは、
その頃に大きな展覧会があったからで、ミーハー感は否めませんが、
年を重ねて、日本の伝統絵画(以下、略して日本絵画)
・・襖絵とか墨絵とか、浮世絵とか、なんでもですが、
絵の空間、「間」の取り方が素敵に思えたのも確かです。

西洋絵画は画面いっぱい割と塗りつぶすでしょう?
日本絵画は、「残す」技術が凄いと思う。
そこにもの言わぬ空間の奥行きが立ち表れますもの。
どちらがいい悪いではないですが、洗練の極みだと思います。

それで、基一などは、琳派の展覧会などで光悦・宗達や光琳と並べてみると、
ちとうるさい、情報量が多すぎる感があったのですが、
この度観にいって、
「3つや4つ観たからって分かった気になってたら損しちゃうな」
と思った次第。

何せ観ていて楽しい。
画力があって、
そしてそれ以上に描くことが好きだったんでしょう。

実験・・というか、発想が自由で色んなことを試しているし、
凄く洒落たものもたくさんあって、
光悦・宗達の頃のピュアさ、真摯さみたいなのとははっきり違いますが、
美しいし、楽しいし、斬新だし、奇をてらっているようなところは描くことの好きさが上回って、嫌な感じはしませんでした。
(そういう意味では、仏画はイマイチ)

浮世絵の歌川広重と同年代で、生没ほぼ一緒。
こういうものが生まれるって、江戸時代っていい時代だったんだなぁ、
と浅はかながらつくづく思います。

ここのところ、広告ばっかり立派なのとか、長蛇の列とか、
ちょっと美術展にも辟易でしたが、久々に楽しかったので、オススメ。

基一展を観たら、才能の差は天と地なれど、
「描きたい」スイッチがONになり、下手ながら自由な気持ちで描いて、
インドアを楽しんだ休日でした。

展覧会は10月30日まで。
期間の中間にあたる10月のあたまで、一部展示入れ替えがあるので、後半も観に行くぞ!

サントリー美術館 六本木ミッドタウン3F
「鈴木基一」10/30まで
※火曜定休
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