SOUNDCREATE Eyes

1396_1年が明けたので新年の挨拶がてら、時々お邪魔する人形町のお寿司屋さんにいきました。

今年もどうぞよろしく、と簡単な挨拶のあと、美味しく(しかも安い…)お寿司を頂いていましたら、カウンターの向こうから、
「今年のウィーンフィルは、ヤンソンスでしたねぇ!」と声をかけられました。
近隣のおせんべい屋さんのご主人で、以前話が弾みオーディオを売っているんです、と話したのした。
そうそう、このお寿司屋さんのご主人は2代目で店はお父さんの頃から。
ご主人は人形町育ち、というかこの町内育ちで、お客さんは近隣の常連さんばかり。
皆さん古くから人形町にお住まいのご様子でチャキチャキな感じです。

この日も私たちの他にそれぞれに来店された常連さんが数人いて、お寿司屋さんのご主人を囲みみんなで和気あいあい話していました。

この町のいいのは、新顔もよそ者扱いせず声をかけてくれたり、町のことを教えてくれること。
とてもアットホームで、すっかり気に入って住み着いて、勝手に自分の町みたいな顔をして4年近くになります。

おせんべいやさんのご主人との話しに戻すと、ヤンソンスのウィーンフィルがすごくロシア風だったという話から、指揮者の話しになり、カラヤンの話になり、録音の話になり、そういえば・・・とギュンター・ヴァンとのブルックナーの話になりました。
ご主人は、ブルックナーの交響曲を68年にヴァントの指揮でコンサートで聞いたのだそう。
その時は全く注目されていなかった指揮者で、周囲の評判もそこそこ。
でもご主人には素晴らしく感じられ、忘れられない演奏になったのだそうです。
その後80年代(聞き手にお酒が入っていますから定かでない。確かN響のと仰っていたと・・・。)にヴァントが来日した時は日本でも人気が上がっていて、やっぱりよかったと。
だけど、ヴァントのCDは録音が悪い!がっかりしちゃうんですよ、と仰る。
ブルックナーの5番なんて、70年代の指揮は、金管ばっかり目立っちゃって、低域が入っていない。
雑誌でも評判はよくなかった。生はあんなによかったのに。・・・と。

聞いていた私たち、「お・・・それは、もしかしてスピーカーとアンプを替えると鳴るかも知れません・・・」
商売っ気出して・・・というのとは違って、おせんべいやのご主人に聴かせたい!コンサートの時の思い出が蘇るような感動を聴いてほしい・・・と思い、
ヴァントのブルックナー5番を最近聴いている今日この頃です。
(時々途中で寝ちゃうけど)

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