大変有難いことですが、お客様よりの委託にてお預かりさせて頂きました歴史的銘機Marantz Model7とMcintosh MI75が店頭に入荷してまいりました。
信じ難いことですが、両機とも生産から50年以上経ったヴィンテージ品にありながら、素晴らしくコンディションが良く、驚きの音を奏でてくれています。
プリアンプはMarantz Model7 。
長年のオーディオファンの皆様にとっては、憧れや、オーディオ製品華やかな当時と一緒に思い出されるのではないかと思います。
Model7のオリジナルは1958年に発売されました。
同じくプリアンプの名器Mcintosh C22は1963年に発売されておりますので、Model7は遡るところC22より5年も前に発売されていました。
今回入荷のModel7のシリアルナンバーは、なんと10193番!!
最初期のモデルとなり、これから先、これほどの最初期の音が聴ける保証はないと言っても過言ではありません。
「この歴史的価値のある究極のプリアンプをしっかりと次の世代へ受け継ぎたいと」とお預かりしたこのModel7。
お客様は今まで約30台に上るModel7をお使いになられていて、「こんな希少なModel7はなかなか無い」、今までお持ちの中でも極上のものと太鼓判を押されたもの。
お客様のご好意にから、大変光栄なことに弊店にそのお役目を頂戴して、大切にお預かりさせて頂いております。
初期型特有のシャンパンゴールドのフロントパネルは50年以上前の製品と思えない、大変美しいコンディションで、セレン整流やクラロスタットボリューム、カップリングコンデンサーなど厳選されたオリジナルパーツを用い、レストアされています。
当時の極上サウンドが現代によみがえってくるようです。
ノイズはもちろんボリュームガリ音も皆無。
音に厚みがあり、滑らかかつ最高の音の色気、気品があります。
何の弁解もいらない、堂々たる佇まい。
組み合わせるパワーアンプは1961年に発売されたモノブロック真空管パワーアンプMcIntosh MI75です。
家庭用で発売されたMC75のプロバージョンとなります。
MI75は生産台数が少なく、市場でもなかなかお目にかかれない大変希少価値のあるMcIntoshのパワーアンプになります。
さらに本機は、トランスがグレーハンマートーン仕様の初機モデルで、フロントの仕上げと合わせ、美しい逸品となっています。
GEの6550を搭載し、プッシュプルで片チャンネル75Wの出力を誇ります。
民生用のMC75に比べ、プロ機のため、明確で分厚く力強い低域が魅力です。
さらにMC275に比べモノブロックのため、チャンネルセパレーションがよく、ステレオイメージも明瞭に再現されます。
この2台の銘機で鳴らすのはTANNOY Autograph(オートグラフ)/モニターレッド
TANNOY Autographは、五味 康祐氏が「家庭で聴くもっとも優れたスピーカー・エンクロージャー」と称賛して、自ら使われ、最高峰の一角を担う、憧れのスピーカーシステムとして地位を確立しました。
1953年にAutographの第一号機として15インチ・モニターシルバー同軸ユニットを搭載した家庭用の最高峰として誕生。
TANNOYの創立者ガイ・R・ファウンテンとチーフエンジニアのロナルド・H・ラッカムは、当時既に人気になりつつあったヴァイタヴォックスのCN191やエレクトロボイスのザ・パトリシアに対抗するために、Autographをニューヨークのショーでデビューさせました。
ご承知の通り、Autographはフロントのショートホーンと複雑な折り曲げ構造によるバックロードホーンのコーナー型のシステムです。
その存在感のある美しいエンクロージャーと手の込んだ構造が魅力ではありますが、何と言っても搭載されている「デュアル・コンセントリック」と呼ばれる2ウェイ同軸型の高性能のスピーカーユニットが最大の魅力です。
そうした歴史のあるAutographですが、今回ご案内する製品のエンクロージャーは、TANNOY英国オリジナルモデルのAutograph、GRFなどを数多く取り扱われているアトリエJe-Teeさんと、弊店SOUNDCREATEのコラボレーションで作成した新品のもの。
エンクロージャーの素材は、バーチ材の中でも高級なフィンランドバーチをふんだんに使用しました。
複雑なホーンの造りに対応しつつ、楽器的な響きを消すことないよう配慮。
サイズ、デザインはもとより、複雑な内部構造も忠実に再現しています。
そしてデュアル・コンセントリックのユニットはモニターレッドです。
モニターレッドは、「TANNOY Monitor Red LUS/HF/15-L」という正式名称で1957年にモニター・シルバーをステレオ時代に合わせて誕生したアルニコ製のユニットです。
モニター・シルバーの中音の密度に加えて、ステレオ再生に対応するため上下の帯域を広げています。
モニターレッドは1957年から67年までの10年間にわたり作られていました。
一般的には、初期の通称「アメイロ」と、後期のタイプに分かれます。
初期はセンターキャップが飴色のため、通称「アメイロ」と呼ばれます。
中域が濃くモニターシルバーにほぼ近い音の傾向になります。
中期、後期はセンターキャップが黒色になっていて音の傾向も前期に比べるとワイドレンジになるのですが中域の厚みが些かなくなっています。
「アメイロ」は1957年から1959年頃までしか作られていませんでした。ですので、数も少なく大変希少品。
今回搭載されているMonitor Redは「アメイロ」ではありませんが、1960年頃のもので極めて初期型に近い年代のユニットとなります。
因みに五味 康祐氏が使われていたAutographは1964年に納品とのこと。
63年製のAutographとなるので、モニターレッドも中期ユニットになります。
今日まで数多くのオーディオシステムが開発されてきました。
TANNOY Autographは発表から60年以上たった今でも、このスピーカーシステムがオーディオファイルの頂点の一角から外れることのない、そして多くに人々の心をひきつけるスピーカーシステムの至宝であると思います。
この度、名機中の名機であるMarantz Model7とMcIntosh MI75で鳴らすAutograph。
この素晴らしい組み合わせのシステムのサウンドは、当時の五味康祐氏のシステムに匹敵するほどのもの。
当時の感動を超え得るシステム、是非皆様にお聴き頂きたいと思います。
TANNOY Autograph/モニターレッド キャビネット新品
販売価格¥3,500,000
Marantz Model7、 McIntosh MI75
別々にお求めいただけますが、滅多にない機会ですので、合わせてお求めの場合は、セット価格を設けさせて頂きました
セット価格 ¥4,000,000
単体の場合 Marantz Model7 ¥2,700,000
McIntosh MI75 ¥1,600,000
※全て税別表記