先日ちらっとお目にかけた、Tannoy Rectangular GRF 初期型。モニターレッド15インチ専用箱。
ものすごく珍しい箱で、弊店に入ったのも初めて。America Tannoy レクタンギュラーGRFというと、米松とパーチクルボードのミックスだそうですが、これはオール米松でできています。
なんとサランネットもオリジナルという、希少なもの。これは15インチモニターレッドの専用箱ではありますが、モニターレッド12インチが入荷したのでこれを取り付けてみることにしました。
ただでさえ手に入りにくくなっているモニターレッド。それが、なんとデッドストックの新品です。エッジのところなんて綺麗だね〜とみんなで絶賛。
鳴らしたてから抜けが良くて、これはユニットも箱も相当素性がいいよね!と。ここまでが先日の話。
2,3日鳴らして、早速ご案内していたお客様がいらした当日。なんとなく最初に聴いた「これは!」という鳴りっぷりが、、「んーーー」という感じ。スピーカーを前に出してもまだもやもやが消えない。
お客様も「音色は好きなんだけれど…」
んー、ちょっとコンサートホールの上の方で聴いてる感じで、もう一つかな…。とのこと。
しかしながら、他のJBL や現代のスピーカーと比べても、音色はこれが好き…。
・最初に鳴らした時の素性は良かった
・低域は出てる。どちらかというと、まだ出るのに出にくいことになっていて飽和してる感じ?
ということから、少ない経験でもわかることは、2、3日鳴らしているうちにかなり低音が出てきた。
なので、
・ユニットのネジが緩んできている可能性あり→増し締め
・吸音が必要!
おそらく、新品のユニットですし、最初にあれだけ鳴ったので、かなりスゴイものを持っているはず。
…ということで、もう一度お客様に聴いて頂くべく、今晩はチューニングをしました。
増し締めはオッケー!吸音も数カ所加えます。
吸音といっても綿をガンガンいれるのではなく、角やネットワークの箱のビーンというところに少量。
これでかなり、いや、ホントにかなり違うのです。
仕上げにネットワークからジョイントしていたケーブルをLINN K10からウエスタンのケーブルに変更。
LINN K10は、普段使いにとてもいいケーブル。しかし、ウエスタンのケーブルに変更すると、今まで以上に抜けが良くなりました。
スタッフが言うには、システムの中にちょっとウエスタンのものを使うだけで、すごく抜けが良くてスピードが出ていいんだとのこと。この間お客様も同じことを仰っていました。
ちなみにキャビネットの横から見た図はこんな感じ。斜面の角度がどのくらいかは不明ですが、ステレオサウンド「大型スピーカーの至宝」などで見られるRectangular GRFの断面図とほぼ一緒ではないでしょうか。
ところで、Rectangular GRFって、America Tannoyが先で、英国で作られたのはその後なんだそうです。そんなことがあったんですね。
ヒノオーディオ箱のGRFも入荷して、オートグラフと三者三様の鳴り。私は自分が使っているからか、やはりレッドが好きかなぁ。
と思いつつも、入荷した横のGRF(左)のモニターゴールドにもビックリ致しました。これ、モニターゴールドの初期のものだそうです。
しかし、アトリエJe-Teeさんも次々いいのを持ってきてくれますね。