LINN LP12アナログプレーヤーには電源部のラインアップが現行品で3タイプ4種あります。
まず一つ目は、MAJIK LP12などに搭載される内蔵電源のMAJIK電源。
(古くは、VALHALLA、BASIKなど)
(写真中央のブラックボックスがMAJIK電源ユニット)
次に1990年以来今もロングランを続けている外部電源のLINGO
(写真は懐かしさを覚えるLPアルバムサイズの筺体のもの、現行はMAJIK シリーズの筺体です)。
LP12ターンテーブル・メカニクスの内部からエレクトロニクス取り除き、外部電源ユニットから90度位相をシフトした正弦波でACモーターを静粛に、安定してドライブ。
その結果、驚くべき高S/Nと解像度をもたらしましました。
と、敢えて過去形で書いてしまったのは、本日お題のRADIKALが控えているからです。
じらすわけではありませんがここで、少し脱線。
「RADIKAL」という製品名の由来となった単語の「radical」の原義を辞書で調べてみると、「根本的な」「抜本的な」「基礎の」、という意味の他に「革命的な」「急進的な」という意味が続きます。
根本的見直し、抜本的改革は、別の視点から見ると革命的で、急進的だということなのですね。
そう、2009年に発売されたRADIKALこそ、2007年にDSがリリースされて以来初、しかもLP12に施された様々なアップグレードのなかでも最も根本的で革命的なものでした。
さて、思い出してみると、2009年はLINNにとってもう1つ特別なことがありました。
それは、CDプレーヤー生産終了を公式発表したことです。
デジタル再生において「根本的」見直しを図り完成したLINN DS。
それはデジタル再生における「革命的」事件でもあり、時に「急進的」でついていけないという見方も当時はありました。
しかし、ソフトウェアのアップデートで使い勝手も安定し、あちこちで「音が良いデジタルプレーヤー」と評判になり始めたころ、「ただの革命児ではなく、デジタル再生のスタンダードです」と、LINNはCDプレーヤーの生産終了を宣言したのでした。
同年、「アナログプレーヤーはこれからも健在なり」とでも言うべく、リリースされたのがこの「RADIKAL」。
創成以来変わらないメカニクスでやってきたLP12の回転部が「抜本的」に見直されました。
RADIKALは、DCモーターとモーターコントロールユニット(外部電源)のセットで成り立つ製品で、レコードプレーヤーとしてのLP12の音質に想像以上のアップグレードをもたらしました。
(手前:40年!同一仕様のACモーター、奥:Radikal DC モーター)
さて、そんなRADIKAL、先日Legatoにてアップグレードされたお客様の声を、ビフォー・アフターをご覧に入れながら次回ご紹介致します!
LP12あれこれ