「今日ブログ」という日に何書こうか悩むと、WIKIPEDIAで「今日は何の日」というのを調べたりします。
大体、いつも当たり(?インスピレーションくれるものという意)がなく、さしたるものではない自分のことなど書いてしまうのですが・・・。
1951年、60年前の今日はJ.D.サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」が発刊された日なのだそうです。発行部数は全世界で6000万部を超え、今でも毎年25万部が売れているのだそうです。
1つの作品でこの短期間にこれほど多くの人々の手にとられたものって他にあるのかしら。
(なぜサリンジャーかというと、個人的に卒論でサリンジャーを題材にしていたからデス。論文自体は短編集について書いたのですが、ゼミでは「ライ麦」を翻訳し数ヶ月間お付き合いしていたのでした。・・・結局自分の話。)
長いこと表に出ず、書いているかどうかもわからない。65年以来新刊が出ないまま昨年亡くなったサリンジャーですが、「ライ麦」に関しては、著作権侵害などで2度ほど裁判沙汰で表に出てきていたようです。
ホールデンの目を通して世の中を見るには、当時の自分にとって読むのが遅すぎた感もありましたが、発刊から60年、初めて手にしてから15年。
今の世の中をホールデンが覗いたら、5分でサリンジャーのように「世の中」からいなくなってしまいそうな気がします。
なんとなく、本棚に買ったまましまってあった村上の新訳を手にしたのがついこの間。
そして今日のこの偶然。
時々、当時の私が「初心に戻れ」とメッセージを送ってきているような気分になります。こういうの。
(竹田)