昨年最後のご納品はウェグナーのPP501、The Chairでした。
The Chair、特にこの藤張りの501については、ワタクシ個人的にも思い出が深い。
路面店のLegatoの1階で、何年も一緒に過ごしたのはヴィンテージのJH501でした。
その良さが分かるようになるには、何年もかかったのだけれど・・。(2015年の記事)
こちらのお客様は、実は元々The Chairにご興味があったわけではなく・・・
ウェグナーの別のダイニングチェアを見るために、スカンジナビア・リビングにご案内したところ、店内を「素敵だなぁ」と見まわし、検討されていたダイニングチェアを試されて、座ってみたところ、目線の先にひっそりとあったこのPP501と目が合ってしまわれたのでした。
お客様は501の存在はご存じなかったのですが、「この椅子すごい。なんだかすごいんじゃない?」
と近寄られ、藤張りの座面に躊躇されるも、勧められるがままかけてみられ「これは凄い椅子・・」。
ブランドだからとか、価値が高いからということでなく、ご自身の眼で気に入られたご様子に、スカンジナビア・リビングの方もすっかり饒舌になって、、、。
とりわけこのチークの木枠は中々手に入らない・・
チークの場合、2-30年経過している木材を使って作るため、材料が見つかった時に作られる、つまりオーダーでできるものではない。
まさに一期一会。
そのようにして一期一会で出会った2日後に、こうして昔からそこにあったかように納まって。
The Chairは、特にこの藤張りのPP501は、重たい椅子ではないので、家の中のどこへでも持っていかれます。
今日は玄関に、明日はサンルームで本を読みながら、
ラウンジチェアでないのに、なんとも掛け心地の自然な、素晴らしい椅子。
ウェグナーは、傍から見たところも、掛けている本人にも「椅子の存在が消えてしまうような」そんな椅子を作りたかったのだそう。
それって、実は、最高の贅沢品かもしれません。
(竹田)