こんにちは。白川です。
本日は、資料を元にオリジナルで制作したTANNOY ⅢLZレプリカです。
エンクロージャーの素材は弊店イチオシのフィンランドバーチで仕上げており、
ユニットはTANNOY Monitor Gold 10inch が入っLarge flameております。
背板には、アッテネーターがついており、皆様はご存知かもしれないのですが、私は初めて触ったので、
何をするためのものなのか、どんな効果があるのか簡単にまとめ、書き記しておきます。
写真の通りつまみが二つあり、左にはROLL-OFF、右にはENERGYと書いてあります。
ENERGY:ツィーターのレベルの調整
ダイヤルの真ん中がフラットな状態で+,−に二段階ずつ調節
ROLL-OFF:低域の被りを調整したような効果が出ます
ダイヤル一番左がフラットな状態で下に三段階、調節することができます。
出力する音域が広すぎると、その分ツィーターの動きが大きくなり、音がキツくなったりするので、そのような時にもROLL-OFFで調整します。
私もブログを書くにあたり、調整終了後にアッテネーターを弄り視聴をしてみました。
こちらはENERGYが+2、ROLL-OFFが-3です。
ROLL-OFFを下げたことにより、中高域の艶やかな部分にフィルターをかけられたような音で、中高域がガサガサで、華やかさに欠けてしまいました。
次にENERGYが-2、ROLL-OFFがフラットな状態です。
こちらはROLL-OFFがフラットなことにより、中高域の艶やかさ等の傾向をそのままにしながら、中高域の音が小さくなり、低域が前に出てきました。
ヴォーカルの曲を聴くと、ヴォーカルが遠くに行ってしまい演奏と被ってしまいました。
ENERGY、ROLL-OFFのそれぞれの効果が聴いてわかったところで、
次にお客様からも人気のある調整である、ENERGY+2、ROLL-OFFが-1の状態です。
こちらはROLL-OFFを-1したことにより、高音がすっきりした印象で、とても聴きやすい音。
しかし、ROLL-OFFがフラットな状態と比べると、生々しさや没入感に欠け、音源っぽい音に感じてしまいました。
とは言ったものの、こちらもとてもいい音で音の好みによる部分だと思います。
個人的には、中高域の華やかさやバランス、音の広がりの良さを考えると
ENERGYが+2、ROLL-OFFがフラットな状態が一番音がよく、マッチしていると感じました。
そのため今回はENERGYが+2、ROLL-OFFがフラットな状態で調整を行いました。
それでは調整の様子はこちらです
調整前からとてもいい音でなっており、ここからさらに良くなってしまうの?と感じましたが・・・
調整は主に低音の量感を増やす方向性で進めましたが、
ホワイトキューオンを入れるたび見る見るうちに低域が出てきて、その変わりように驚きながら作業を行なっておりました。
最終的には音の広がりがすごく出て、まるで音楽の中に入ってしまったような感覚に陥りました。この小ささなのに、雄大なスケール感から、余裕を感じさせる懐の広い音になりました。
ぜひ一度ご視聴にいらしてください。
写真はすっかりTANNOY部屋になった弊店二階、小上がりスペース。
(ⅢLZは、床に置いてある四角いタイプ)
(白川)