2階の奥に今、ワタシを魅了している小ぶりなホーンがあります。
ロンドンウェストレックス30150E(ドライバー)と純正ホーンで、ウェスタンの名機555(フィールド型)と作り自体は同じでそれのパーマネントタイプ。
ウェスタンのことはよくわからないですので、言われるがままのことを書いていますが、これがいいのは私でもわかる。
何せ、佇まいがいいです。
そしてとっても味わい深くて、泣かせる音がします。
元々店に入ってきたときに付いていたバッフル板が年季が入っていて、見た目もあれなので、バッフル板を変えよう計画が持ち上がりました。
元のバッフル版↑は20㎜厚で、板材も結構「やわい」。軽いしちょっとベコベコします。
今弊店で作っているスピーカーのキャビネットやスタンドに使っているフィンランドバーチは、積層で硬く、響きもよい。ので、フィンランドバーチで作ります。
で、出来てきたのがこちら。
元の板よりもだいぶ固くてしっかりしているから2㎜薄くして18㎜厚で作成。
ホーンが板の中央にくるように穴をあけて作りました。
若手・白川仕事で取り付けてもらって、聴くと
おお!カチッとしてクリアになってすごく良い!!・・・。
良いね・・良いけど、あれ、何だろう元々のバッフルのほうが伸びてない・・・?
「そ・・うですね、たしかに・・」
他のスタッフにも聴いてもらったところ「響きが止まっちゃっているかも。これ厚すぎるのかもね」
・・ということで、今回は元々より更に薄くした15㎜で作成しました。
更に、私にはどうもホーンの上と下が長さが異なる方がよいように思えた・・、ホーンの下部分の長さが短いのが悪くないように思えたので、これもリクエストし、今回は15㎜厚でこんな形に。
これが昨日届いて、早速取り付けてもらいました。
「おーーーーー、いいじゃんいいじゃん」
前にグッと伸びるね。このホーンやっぱりすごくいい!!
チェロ聞いて、エリントンとコルトレーン聞いて、トリスタンとイゾルデの「愛の死」聴いて、マルーンファイブ聞いて、
もう1回同じもの聞いて、やっぱり気になる。
これちょっと5㎜か1㎝あげたい・・・。
なんとなく、なんとなく下の箱にかぶるというか、ゴムで上げると響きがまた変わるし、すき間ができないように薄い板を挟んでみると、かぶった感じがなくなり、音に深みが増したように感じられました。特に声ものがいい。
バッフル板と言えども、侮れない‥
今回とっても勉強になりました。
ウェスタンに詳しいお客様にお聞かせしたところ「これはいいホーン。合わせるユニットはロンドンウェスタンの2080かフィールド型か迷うところだね~!」とのこと。
これが今はJBL D123と合わせていることにずっこけられて(「でも繋がっちゃうんだ。すごいね。」)
「このホーン非売品なんです」というのにまたずっこけられていました。
ゴメンナサイ。
(竹田)