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1か月前にLINN 360システムをご納品したお客様のお宅に、残りの作業で伺ったときのこと。
玄関が開いてお客様から開口一番「低域が全然ない。ブーミーでもいいから低域出して!」

・・・ご納品の時に低域は出過ぎているくらいで、オプティマイズを後日しましょう・・とお話しをしていたのですが、そんなことってあるかしら・・。確かに以前ご使用されていたB&W 800に比べると360の低域の感じは違って聞こえるかもしれないけれど、凄く深い低域なのだけれど・・・。
ちょっとドギマギしながらお部屋に入ったら、スピーカーからは360らしからぬ低域でアースの回った音。

拝見したところ、棚に通線孔をあけたため、通線をし直されたのですが、私のお渡ししたメモ書きに記載漏れがあったためにそんなことに。

正しくはこちら。
なのですが、赤字の部分をお伝えしていなかったため、この空いた口に電源タップがささり、そこからもう一つのシステムの電源と、NASとハブの電源がとられていたのでした。

システムの全部と繋がるSYSTEM HUBがプリのような役割として、そこに優先的に電源を供給し、その後ろから360スピーカーの電源を取るのが「正しい」として、360の前にたくさんの機器に電源供給した上、ハブやNASの、オーディオとは別回路にしたいモノも一緒になっていたのでした。

再度電源の取り回しを変更したところ「低域ある!!なに!?なにやったの!?」
ご説明してもにわかには信じがたい・・と言うご様子で、それだけであんな音になっちゃうの!?と。
女性ボーカルのややきつめ録音は「これなんて『ウルセー!』ってかんじだったんだけど、全然違う。この低域が欲しかった」とのこと。

私の説明が足りてないばっかりに1か月も「ウルセー」音をお聞かせしてしまいましたが、
しかしこれはLINNのシステムに限ったことではないのです。

プリアンプやプリメインアンプへの電源供給を他とは混ざらないように独立させることや、電源の優先順位、機器間の接続で、どんなシステムでも音が全然違うのです。

「体調によって音がうるさく感じられる」
という話をよく聞きますが、多分これはアースがまわっていると言って90%間違いないと思います。

・200VはNG
・できれば3芯でなく、2芯の電源からとること
・電源のアースが家庭用のエアコンのアースと共有していることもNG(電気屋さんに言って切ってもらえるはず)
・接続は、電源、機器間、システム全体としてトータルで見ること
・極性を合わせる
など条件が揃えば、ご自宅のシステムは見違えるようになる可能性が!
(竹田)

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