システムをいざ導入するかという段になって、ふと気になるのが
「この音ウチでも再現できるだろうか‥」
売る人は、売りたかったり、勧めたのを気に入ってもらえて嬉しかったりするので、「もちろんです」と言います。
いまのシステムは、LINN DSならSPACE OPTIMISEがあったり、機械もよくなっていたり、割合苦労せずに良く鳴りますが、お部屋によっては、鳴りやすい部屋、ちょっと一手間必要な部屋というのがあります。
「オーディオは部屋が大切」
だから、いい響きの部屋に引っ越すとか、そういうことではなく、一手間を惜しまずに色々試すのが、オーディオの醍醐味だったり腕の見せどころだったりします。
いろんな要因がありますが、例えば今日はこんなことが。
先日Akudorik EXAKTをご納品したお客様、どうしても低音のきになるところがあるとのこと。
ラックのご納品で伺い聴かせて頂くと、確かにコントラバスやベースで、耳に圧を感じるような特定の響きがあります。
もう、お客様ご納品時からありとあらゆることを試されていて、お部屋のどこがないているとか、知り尽くしていらっしゃる。
いくつか、アドバイスさせて頂きながら変更しますが、中々取れない。
梁のない真四角に近いお部屋で、実は意外と難しいパターンですが、その気になる低音以外はとても美しくまとめていらっしゃいます。
なんだろうなぁ、と試しながらこちらもだんだん気になって耳につきます。
スピーカーの近くに寄ってみて、壁が太鼓になってないていることがわかりました。
もしかして、あれが有効かも‥。
そう。
本や雑誌を壁に立て掛けてみる。
これが意外と有効。
こんなことで収まるんですね、とお客様から「へえ~」頂きました。
壁が弱い時、特にスピーカー後ろが弱いと、スピーカーの音圧を壁が受けて、太鼓のようになって音がのってしまいます。
大きな重たいパネルや板を置かれることもありますが、あれはあれで難しくて、板が大きいほど影響が大きく、素材によって、重たいどろんとした響きになってしまったりします。
(壁と板の間でレゾナンス起こしたり)
一番良いのは、布張りなどのちょっと重ための洋書を大小何冊か用意して、それで調整するくらい。
あるいは、モールを壁に貼ることで壁のなきが抑えられたりもします。
大切なのは塩梅。
あまり大きなものだと小回りがきかないので、小さめのものを使いまわして、見た目も気にならないようにするのがベターかな‥と。