LOUNGEで手放せなくなっているansuzのジャンパーケーブル。
先日お求めいただいたお客様から、驚きと喜びの混じった半ば興奮の声を頂き、「嬉しい!お声をWEBでご紹介させて頂いてもよいでしょうか?」とお尋ねしたところ、なんとWEB用に書き起こしてくださったので、ご紹介いたします!
ansuz ジャンパーケーブル
お客さまがお使いなのは、1995年製のSP・QUADRATURE DSP-3。「190㌢の超トールボーイの3Wayシステム。」
これまでお使いだったジャンパーケーブルもこだわったモノをお使いでしたが「古ぼけてきたこともあって、入れ替えをしよう」ということに。
ジャンパーケーブルと言えば片チャンネル2本あれば間に合うのに、お客様のスピーカーでは、低音部→中音部、高音部に渡る片チャン4本を必要としました。
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お客様の声>>>>
1週間ほどのエィジングを経て、その変貌ぶりには驚き目下有頂天状態です。
オーディオファイルの常、新たな感動的出会いがあると、取っ替え引っ替えお気に入りのコレクションを聞き直すことでしょう。私も例外ではありません。
全部について感想を述べると大変なことになるので、一点だけに絞りました。
私の「掌中の玉」はモーツァルトのピアノコンチェルトの26番。(戴冠式と呼ばれますが、本格的音楽通の方々からは酷評紛紛で内田光子さんに至っては『モーツァルトのピアノ曲中一番の駄作で、演奏するのも苦痛である』とテレビインタビューで漏らしています)。
このレコードでは、フランスの名ピアニスト、ロベール・カサドシュ(1989-1972)にジョージ・セル、コロンビア響がつき従います。
このレコードに初めて接したのは1963年のころ、コロンビア版のLPでした。亡父のお気に入りの曲で、小学生だった私も、あの軽快な曲想に強く惹かれて爾来、愛聴の曲のひとつとして何千回も聞いている一枚です。
ところが、このレコードはオーディオ的には厄介で、私のイメージ通りに鳴らすには底なしの沼。
やればやるほど「逆の方向」に行ってしまいます。
1960年代の録音手法として、オーケストラとピアノを別マイクで採録し、オーケストラの音源にカサドシュのピアノの音を被せていたので、ピアノの音は明快であるもののオーケストラ部分は潤いや伸びやかさに欠けています。
それが、良いお道具になればなるほど、不自然で硬質に聞こえてしまいます。
使用機材のグレードが上げるたびにアラが強調され、何とか潤いに満ちた響きにするための悪戦苦闘をくり返してきました。
因みに、1962年録音のこのレコードはCD時代(1980年代)に入って3度ほどデジタル・リマスターが行われ(1991,2014,2017)、その都度音質が変わっています。
オリジナルのLPとリマスターしたLPのために、様々な遍歴を経て最終的にはご存知の通りEMT 930stからLinn LP-12に変えました。
そして2度目のリマスター版であるCDはFLACファイルにリッピングしてLinn MAJIK- DSで楽しんでいます。
リマスターによってだんだんと、ピアノとオーケストラの音響が一体となり、ピアノが自然な潤いと輝きが増してきました。
これにより、高音が強調さた生硬な傾向から、ピアノの音がより瑞々しくなり、弦楽器も固さがとれて非常にしなやかになってきたように思えます。
ansuzのジャンパーケーブルの話でした。
これを導入してから、音場と音像がピアノを取り巻くようにしてオーケストラが広がり、各パートごとの響きも心地よく歌う印象が強まりました。
そして、カサドシュやセルが目指していたのはこういう演奏ではなかったかとすら思えるほどになってきたように感じます。
喩えて言えば、透明感が増して艶やかさと清潔感にあふれるカサドシュのピアノに、欧州貴族が憧れた、冷たいくらいに上品な光彩を放つ白磁のようなイメージ・・吉田秀和が喩えたセルの演奏論が脳裡に浮かびます。
それらはあくまでもナチュラルです。
人工的で過美なものとは無縁で、永年の経年変化で「手垢」にまみれた世界を、ふたたび「あの時」を蘇らせた愉悦をもたらしてくれました。
わが道楽部屋でも、生硬だった弦楽はシットリとした輝きとなり、沈み込みがちだった低音部もしなやかに音楽の基部を支え、音場とホールの空気感を活写していきます。
フワ~っと漂うように拡がるオーケストラの楽音と、透明で高雅な趣を湛えた真珠のようなピアノ美しい音色の魅力が素敵です。
装飾を加えず楽譜に記された音符だけを極上の色彩感で音を紡ぐカサドシュの演奏は、60年近くを経過しても褪せることはありません。
むしろリフレッシュされて「今」を生きているかのようです。
そんな感興を与えるキッカケを作ってくれたanzusに感謝です。
これでは懐の「涼しさ」も止むなし。
おつりがくるのかも知れません!?・・とは言い過ぎか?
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素敵なご感想レポートいただき、私はお客様に感謝です!
(竹田)