今月末までAudio Machina CRM-Xが試聴いただけます。
ハイエンドブックシェルフの中でもとりわけ小型めの当機。超精密金属切削加工でアルミの堅牢なキャビネット、、、というとPIEGAを思い出しますが、また雰囲気の異なる鳴り方。しかもこのメーカーはこのモデル一機のみという潔さ。
銀座5丁目時代にしばらく展示して、色々聴いていましたが、さまざま展示した中でも印象に残るスピーカーでした。
当時はCRMという名で、今回はCRM-X。
どこが変わったかというと、実は大きな変更はなく、スピーカースタンドを専用に作ったこと、黒いモデルになったことなどなのだそうですが、このスピーカー、多分変更のしようがあまりないんじゃないかなと思いました。
非常にバランスの取れた2ウェイで、S\Nの良さが、やはり魅力。
以前の記事を見ると2011年なので、10年前。この10年の間にデジタルの目覚ましい変化がありましたが、現行のシステムで聴くと、やはり当時いいなぁと思った魅力が、鮮度を持って目の前に甦ります。
当時から十分に完成されたスピーカーだったのだと思うのです。
このスピーカーの真骨頂は、このサイズで聴かせるオーケストラ。だと私は思います。
あの頃聴いていたのはツィマーマンの弾き振りのショパン ピアノ協奏曲。それから昨今の録音のクルレンティスのチャイコフスキー 悲愴。こういうものをこのサイズでセパレーションよく、たっぷり感があるわけではないけれど重厚さをきちんと感じさせるのは、このスピーカーならではだと思います。
クリアさと音楽の凝縮感は、このスピーカーの見た目そのもの。
ボーカルものは端正で品格があります。
女性ボーカルの美声や、アリア、コラールなどはピッタリかと。とても精緻で真摯な鳴り方をするスピーカーです。
8月末まで、機会があれば是非。
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(竹田)