本日のお客様のご試聴の様子。
RCA LC-1かな?それともラックの上のGEのスピーカー?いえいえ、どれも違います。
このご試聴の様子は、絨毯にコロンと転がっているように見えるスピーカーユニットの試聴風景。
これじゃあ鳴らないだろうに?いや、それがこのドイツ楕円形のヴィンテージの凄いところなのです。
一番手前Grundigの楕円形スピーカー、そのすぐ後ろのセンターキャップが赤いのもGrundigの同じ型で作られた年代違い。
写真左の楕円形は、RFT L6506。サウンドクリエイト・マニアの方はご存知かもしれません。2010年ごろよくウェブに顔出ししておりました。二基搭載とか、果ては八基搭載とかあって、当時さまざまな形のキャビネットを作り何十個もお納めしました。
この3種類のユニットをご比較。
お客様が持ってこられたレコードの中からかけたのはこの3枚。
これは中々手強い面々です。そんじょそこらなものではちと鳴りにくい。鳴らすにはセンスと技術が要る3枚。
しかし、お客様の鼻が嗅ぎ分けたのか、お客様のお話だけでスタッフがお客様の好みを見抜いたのか、この3種類のユニットは、どれも抜群でした。
この3種を、こちらのユニット、あちらのユニット、となんども繋ぎかえてみたのですが、どれも中々落第しないのです。
Grundigに比べたらRFTは小さくて、ケースも簡単な作りで、外観からしたら、通り過ぎちゃうような感じだけど、中々だなぁとお客様。ボーカルはこれで鳴らすの結構好きです。この見た目から鳴る音としては驚き。とのこと。
Grundig↑は、RFTに比べてユニットももう少しだけ大きく、奥行きや解像度が出てきます。個人的には、Grundigの古い時代のユニット(3つのユニットの写真の一番手前)で聴いたグラシェラ・スザーナに一番哀愁を感じました。
私はどのレコードも初めて耳にしたものでしたが、当時の流行歌?こんなに、心を打つ歌も久しぶり。芸能山城組のレコードは、針を落としてしばらくすると悲鳴が聞こえて、ついボリュームを下げましたが、民族音楽と言えばよいでしょうか、名状しがたい音楽ですが、Grundigでは、この音楽の持っているところをしっかり再現するのではないかと思います。どこかに偏ったところのあるシステムでは多分鳴らないのではないかなぁ。
ドイツの楕円形の凄みを改めて実感しました。
しかし、貴重なものを聞かせていただきました。レコード探してみよう!
(竹田)