ここ2,3日何度かLINNの「AKTIV駆動」と言う言葉を出しました。
「なんのこっちゃ?」という方へ、AKTIVの前に、「ネットワーク」の話を少し・・・。
2ウェイ以上のスピーカー(簡単に言うと、2個以上スピーカーユニットがついているもの。例外もあります。)には、ほとんどのスピーカーの内部に「ネットワーク」があります。
スピーカーに送られた信号は、このネットワークによって高域と低域に信号を分配され、それぞれのユニットに高域だけの信号、低域だけの信号が送られます。
この分配作業結構大変な仕事で、スピーカーはここで労力を使います。
でも安心してください。どのスピーカーもそんなこと計算の上で設計されています。
ちょっと脱線すると、フルレンジ1基のスピーカーって、鳴りっぷりがいいという印象はありませんか?これは1つのスピーカーですべての帯域を出しているので、ネットワークが必要ないのです。
一番はじめに話を戻すと、LINNは、このネットワークを使わない方法で2ウェイ、3ウェイ、4ウェイ・・・のスピーカーを鳴らしてしまうということをやります。
この場合、LINNのアンプにネットワークの代わりになるそれぞれのスピーカー専用のモジュールを組み込むので、アンプがLINNである必要がありますが、この方法でいくと、アンプ側で信号を分配し、アンプから直接高域の信号だけを高域へ、低域だけの信号を低域へと送れるのです。
LINNのスピーカーの背面を見ると、端子が沢山ついていますが、これはどれもゆくゆくAKTIV駆動ができるようにという配慮なのです。
AKTIVにすると何が良いかというと、スピーカー側もアンプ側も余計な労力を使わなくてよくなるので、互いに高効率になります。
すると、スピーカーは、まるでそのスピーカーから音が出ていないように音が離れたり、一音一音の輪郭が明瞭になったりするのです。
これがLINNのAKTIV駆動なのです。
ちなみに1つだけ注意は、AKTIVにすると、ユニットの動きが目に見えて変わってくるので、スピーカーの足元のリジットさは重要な要素になります。