ただいま店頭にはRCAのスピーカーが、4種あります。当然、ヴィンテージスピーカーですが、JBLやTannoyのそれとはまた一味違った、RCAにしかない味わいがあります。
RCAといえばレコードレーベルとしての方が馴染み深いというか、そもそもRCAのスピーカーを聴く機会ってあったのでしょうか?日本のオーディオシーンの足跡とも言える雑誌「ステレオサウンド」の今号では「オーディオの殿堂」と題して、かつての名機も含めた特集を組んでいますが、RCAのスピーカーもターンテーブルも登場していません。
それもそのはず、ステレオサウンドは1967年創刊。私たちがご紹介しているRCAのスピーカーはそれ以前のもので、ターンテーブルを見れば一目瞭然ですが、RCAは1920年代からあるメーカーで、業務用向けからスタートしています。
それこそ、エルヴィス・プレスリーの録音風景にRCAのスピーカーが写り込んでいる写真も、ネットで探すと簡単に見つかります。
(Elvis RCA LC-1で検索するとヒットします)
1956年4月1日 プロデューサーのスティーヴン・H・ショールズと共に、レコーディングセッションの合間にという写真にも、RCA LC-1 Systemが。
弊店にも以前何度か入荷し、また今度入荷予定のLC-1 System。1946年に作られたもので、一見セントラルヒーティングみたいに見えなくもないですが、これは今見てみるとお洒落なスピーカーです。こちらは元々モニタースピーカーで、これのコンシューマー向けが、いま弊店の奥の部屋にあるRCA LC-1A ( MI-12464-M system)。
1950年ごろにはプロ用と並行して、High Fidelityと呼ばれるコンシューマー向けもはつばいしていて、弊店2階の入り口の部屋、コーナーにあるスピーカー301W1 systemなどはそれにあたります。
業務用の珍しいものもあったり、色々貴重なものばかり。
そもそもRCA のすごいところは、ウエスタンは電話と映画産業がメインでしたが、RCAは真空管(有名な2A3とか)、レコード制作からターンテーブル、ラジオ、映画音響、家庭用音響機器、テレビ放送機器まで生産していて、現代までの音と映像に関わるすべの開発に携わったしていた世界でも唯一のメーカー。その恩恵は、オーディオファイルの皆さまも存分に受けていて、インターコネクトのRCAプラグはこのRCAブランドからきています。
米国オーディオの真髄はここにあり!?
(竹田)